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パニック障害と鍼灸治療1

■パニックと診断されたあの日

二人目が3歳のころ
私は一人で家にいる時に
急に息苦しくなり、瞬く間に全身が硬直し救急車で運ばれました。
一口にパニック障害といっても症状は様々でしょうが、
私のは最悪最恐のそれでした。最恐の意味はまた説明します。

その頃は3歳の息子を時折保育園の一次預かりにお願いし
自宅で新居の設計図を描いている時期でした。
子供たちは可愛いし、自分のやりたい様にやらせてもらっていましたが、
正直に言うと1人目を産んだころから身体はずっとしんどかったです。

思い返すと高校生のころから体は強くはなく
特に夏になると毎年おなかを壊してトイレに行き、
出てくるころには失神している様なことが毎年ありました。
低血圧か、貧血か?そんな診断を受けていたと思います。

でもいつも気力だけは全快だったので
受験も就職も仕事も
気力でいろんな事をカバーして乗り切ってきたんだと思います。
私も周りの家族もまさか私がこんな病気にかかるとは思っていませんでした。

■「気力」ってなんでしょう
普段当たり前の様に使っている言葉ですが、
「気力と体力」の「気力」ですよね。
これはなんなんだ?
「気力でカバー」とか「気力だけでやってきた」
とか、そんなこと本当にあるんでしょうか。
それをハッキリと理解させてくれたのが人がいます。
私の鍼灸医であるM先生です。

M先生とは、娘の「起立性調節障害」の治療で
出会いました。
私は自分が持病に苦しまされている分、
娘がこの病気だと病院で診断されてから
躍起になって治療法を探していました。
絶対に治す。自分の様に後回しにはしないという想いを胸に、
会う人会う人に娘の話をし、
西洋医学ではどうにもならない事
娘は決してメンタルをやられているわけではない事を
恥ずかしげもなく話し、情報を集めました。
ある日やっと近しい友人が、似たような女の子を治した先生を知っていると教えてくれました。
それがM先生でした。

■M先生から教わったこと
先生の診察室は普通の住宅地にありました
先生のご自宅の庭にちょこんと小さな丸太小屋が建っています。
私はその丸太小屋を見たときに、非常に安心したのを憶えています。

先生は娘の事も、私の事も大きな器で迎え入れてくれました。
娘の診察を3時間もかけて丁寧に診て下さいました。
とても不安だった私たちに
「大変やったね。でも大丈夫!絶対によくなるから。」
と断言して下さったんです。
私は先生の診察室で何度涙を流したかもう数えきれませんが、
その時本当に救われたと希望が見えたと初めて思いました。

「鍼灸の世界ではな、心と身体は一つやねん」
「だからどちらか片方が、アカン様になったらもう片方も悪くなっていくねんで」
「ストレスがあったら気を改善しないと身体に悪影響がでる、その逆もしかりやで」
「そやからな、どっちかだけ治してもあかんねん。両方一緒に少しずつ治していかなあかんねんで」

そんな話を娘と先生と3人でしながら過ごす診療時間は
とても前進的で刺激的な幸せ時間でした。

■鍼灸の世界での「気力」
私が考えていた「気力でカバー」「気力だけで乗り切る」
ってのは、
少しはあるんだとは思います。
でも先生の話を聞いてから分かった事
「気力」と「体力」はお互いが支え合っている
だから、「気力」だけでカバーできているうちはまだ健康だが、
それが叶わなくなった時は「身体」ももうやられてるから
両方一緒に治していかないといけないってこと。

■私はどうしたら良かったのだろう
私は出産して体力を消耗し、
今は細かく書かないけれど、
心も疲れていました。
でも、「気力だけで乗り切れる。だっていつもそうしてきたから」
って思っていました。
きっとそれがダメだったんですね。。

体力を消耗したら休まないといけない。
心が疲れても休まないといけない。

身体や心は少し疲れているけど。。
「自分がやりたくて選んだことなのだから」とか
「私は母親なんだから」とか
「今回も気力でクリアできるでしょ」
っていう考えを持っている人は今すぐ休んで下さい。
頑張るのは止めて下さい。

ずっと頑張ってないといけないという決まりはどこにもありません。

M先生と話す中で
私は自分にとても厳しい人間なんだという事や、
人が良過ぎること、先読みしすぎている事に気づかされました。

決してパニック障害という病気がそのせいだったわけではないのだけれど、
ストレスから自分を遠ざける為に
それらの考え方や癖はぜ~んぶ捨ててやろうと思っています。
(手始めに、ずっと出来なかった、別れた元旦那さんへ子供の養育費の増額申請をしました。あっさり受け入れてもらえましたw)

この後娘の治療が中盤になったころ
私もM先生に治療をしてもらえる
様になるのですが、
その話はまた別の機会に。









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