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35 - 抑圧の果て(サッカーとナチズム)

――好きなユニフォームはありますか?
YA: 今年のユニフォームで好きなのはスパーズのセカンドユニフォーム。青地に黒のものです。一番好きなのは、2012年のロンドン五輪のために作られたチームGB(グレートブリテン)。このユニフォームは、ステラ・マッカートニーが全体のデザインを担当しました。この11番はギグス。今まで国際舞台に出場できなかったウェールズ代表のギグスが、チームGBになって初めて出ることができたというストーリーも好きです。デザインの話をすると、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドが同じチームなので、そのバランスを取らないといけないというデザインプロセスとしてすごく大変な作業ですが、うまくデザインできていると思います。こういうエポックメイキング的なものは印象に残ります。
(『SHUKYU Magazine』2 Winter 2016)

35(*34はこちら) 

Chantrapas(シャントラパ/以下”C”): 今日取れ高あるのかな。なさそうな感じがする。はははは!

Johnny Cash(ジョニー・キャッシュ/以下”JC”): だいぶ捻じれた国際情勢。(コーヒーのお代わりを取りにいく)

C: わたしもコーヒー貰おうかな。

JC: はいよ。

C: これか……これは苦い話題。「サッカー×」。

JC: サッカーばつ?

4枚目のメモ:サッカー×

C: サッカーちょっと好きだった時がある。チェルシー。

JC: 渋い。

C: アブラモビッチが買収したチェルシーだよね。それまでロンドンの3番手ないし4番手というか。

JC: 4番手くらいのイメージ。

C: それが世界のスターが集まるチームになっていくまさにその勢いの時。サッカーがきっかけで出来た友達も多いから、

JC: サッカー好きな人は多いね。

C: そういう意味ではあの時期も良かったと思う。でもまあ……最近思うよね。サッカー、バツ!

JC: もちろん。大バツでしょう。はははは!

C: 「ボール1個あればどこでも誰でも出来る」みたいな。

JC: うん。

C: そういう意味で言うとね。

JC: 素晴らしい。

C: うん。そうとだけ捉えてたかと言うとちょっと違うけど……わざわざチェルシーが好きだったということもあるし。

JC: うん。

C: 「ボール1個」の視点だけなら見るチーム違ったと思う。当時のわたしにはあのイケイケの感じが面白かったんだろうね。癖のある監督(モウリーニョ)がいて、ドログバがいて……コートジボワールからスターかぁとか。

JC: 一番良い頃だったもんね。

C: チェフ、ダフ、マケレレとか。多国籍軍よね。ゾラがいて辛うじて知ってたみたいなチームがどんどん変わっていった。

JC: ゾラもいたかぁ。

C: わたしが好きだったのはその後だね……というか意外と詳しいね! サッカー嫌いだと思ってた。JCはサッカーも知ってる! ははは。

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