鉄道と美術の150年


開催期間 2022年10月8日〜2023年1月9日
場所 東京ステーションギャラリー

展示としては150年前の浮世絵から始まり、近年に近づいていく。ステーションギャラリーは2フロアあるが、最初のフロアの3階は浮世絵や版画、油絵が多く、2階は写真やコラージュもあった。
今回の展示では3階の大きな部屋と8角形?のスペースは、大きな部屋のゾーン1(呼称は暫定)、八角形?のスペース、大きな部屋のゾーン2(2と3の間に既存の壁あり)、大きな部屋のゾーン3だった。3階の入ってすぐの小部屋では写生帳など、大きな部屋のゾーン1では巻物が、陳列の棚に展示されていたがそれ以外は基本壁に掛かっているものが多かった。美術というよりは…絵??写真?平美術?(筆者造語)
キャプションに絵とは関係ないような付属の、解説員による呟きのような文章が含まれていることが多く、悪い意味で気になった。必要な時には己で調べたい。余白の隙間埋めは不要である

個人的に面白かったもの 

展示方法としては、
1.3階の展示の壁紙が赤と白であること。
鉄道150年のロゴ?の橋が赤、地が体がそこからきているのだろうか。

2.展示物がちょうど150点
鉄道150年、鉄道と美術150年の、うちの150点、とても美しいなと。

特に面白かった展示

小林清親 新橋ステンション
駅舎からの白熱灯らしき光が駅の前を歩く人々をシルエットにしている、そして人々の隙間からこぼれた光が、ゆらゆらと地面を照らしている。
雨上がり?の風情を感じ、好きだなぁ、と思った。

川口月村 岩手県鉄道沿線名勝図巻
雪景色と、線路が少々。あまり注目されない「岩手」そして鉄道開業からそんなに時代が経ってないような時代に描かれ、保管されていた。
「風景画としても秀逸、鉄道の記録としても重要」といった内容のキャプションがあったが、同意である。
長い巻き物で、展示は一部だが、図録には他の部分も掲載されていた。

不染鉄 山海図絵(伊豆追憶)
デカい絵。この記事の筆者が縦に2人横に2人分くらい大きな画面。所蔵している木下美術館はどうやって保存しているんだろう。1mくらいの水平方向と、真ん中に垂直に折り目がついていそうだったがそれ以外は特に折れていなかった。
富士山が真ん中、手前が太平洋、奥が日本海という絵らしい。果物の柿がなっている一方、日本海側は雪景色。
同行者が、真ん中に小さく汽車があるが、手前も海(太平洋)、奥も海(日本海)だがその間に線路がない、と言っていた。

松宮左京 ガード
白みがかった、色彩。筆者が好きな画風。同行者が今もある、総武線の上り、下りで橋が異なり、右側に国技館のあるところだと言っていた。ほーん。

長野重一 デパートの開店祝い 東京 新宿
先日閉店した小田急デパートの開店祝いらしい。群衆と、その上にいるマネキンの写真も面白いなと感じた。特に気になったのは偉い人々が記念式典に赴いているような写真で、床が三角形のタイルだったこと。これも工事の進捗に伴って若干残っており、今や全く無くなった東急百貨店渋谷の三角形のタイルと同じタイルだったのではなかろうかと思った。

河口龍夫 113cm
2枚組の写真で、レール2本の左右それぞれから撮った写真。頭部の中心の距離が113cmとキャプションがあった。
今撮ったら怒られそうな、廃線じゃない線路に入って撮っている気がしたが、まぁステーションギャラリーが展示しているならそのあたり確認済なのだろう。なお別の絵に「『米原駅で駅職員に許可を取り、汽車の説明を聞きながら描いた』という」といったキャプションがあった。


秋山忠右 品川駅の新幹線操車場〈空撮大東京〉より
0系(東海道新幹線)と200系(東北新幹線)が共に車庫に入っていた。国鉄時代か?
現在は湾岸の方の基地にJR東海道新幹線、上中里の基地にJR東日本の新幹線が止まる、分かれた作りになっている。(ちなみに新幹線基地のとなりにJR貨物の東京貨物ターミナル駅がある、そしてさらに余談だが、旅客駅ではないが駅、が筆者は好きだ)


Chim↑Pom LEVEL7 feat.『明日の神話』
現存しているのか!と思った。絵を描く人間ではない、素人の感想だが、既存の明日の神話との境目がきちんと色で塗られており、区別がつかない。その場で塗ったのか…?え…???と本物を目の当たりにしても思った。


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