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仕事に穴を開ける

  先日、インフルエンザA型にかかりオーケストラの公演をキャンセルしました。

 普段からランニングやトレーニングを取り入れ、青汁を飲むなど健康管理には気を遣ってきただけに、仕事に穴を開けてしまった事は少なからずショックでした。インフルエンザの予防接種には前向きになれなかったのですが、こういう事があるとちょっと検討せざるを得なくなりますね。

 リハーサル初日は少し咳が出る程度だったのでのど飴を持って行ったんですが、どうも眠気が凄くて、休憩時間は客席で居眠りをして過ごしました。演奏中もどうも集中力がなく、目の前に出てくる音符をひたすら弾くだけの機械状態。指揮者の指示への反応も遅れ、年明けから全く休み無しで働いていたので「ちょっと疲れが溜まってきたなあ」とは思っていたんですが、この時点でインフルエンザの自覚はゼロでした。

 それが、リハーサルを終えてホールを出て歩き始めてから「どうも身体が重いなあ、これは風邪かもしれない」となりました。リハーサルの時は緊張感でウイルスを抑え込んでいたのかもしれないですね。すぐにドラッグストアで風邪薬を購入して帰宅。

 ところがその夜、眠りについて間もなく具合が悪くなり、熱を測ってみたら38.5℃超え。「もしかしてインフルエンザか?」と思ったのはこの段階でした。すぐに病院に行っても反応が出ないと思ったので、とりあえず翌朝まで睡眠を取り、フラフラしながら病院へ行くとあっという間にインフルエンザの診断がくだされました。リレンザ、イナビル、ゾフルーザの選択肢がありましたが、今まで経験のないゾフルーザを服用。

 ここで僕はオーケストラに出演キャンセルの連絡を入れ、帰宅してひたすら眠り続けました。この歳になってかかるインフルエンザは本当に辛い!!頭痛、腹痛、腰痛、背中痛、そして喉の痛みに全身の倦怠感。それらと戦う元気はないので、眠り続けるしかないのです。合間に食事を取っただけで20時間くらい寝たかもしれません。12月から続いた疲労の分も取り返したかもしれないですね。

 後でわかったのですが、オーケストラは僕が連絡を入れた直後には代わりの奏者を手配していたようです。これを聞くと「俺の代わりなんていくらでもいるんだな」という現実にも震えますが、それでも最初に声をかけて頂いている事には改めて感謝しかありません。

 ちなみに僕が体調不良でオーケストラのお仕事をお休みしたのはこれで2度目。最初は20年くらい前、ブラームスのドイツ・レクイエムの時に食中毒で倒れたときでした。全身が痺れ、嘔吐、下痢に襲われ、この時もリハーサルの最中に病院に運ばれ、本番をキャンセルしたんです。あれ以来、仕事のある時は牡蠣など当たりやすいものを口にしない習慣が身に付きました。今回も、手洗い、うがいなどを再徹底するきっかけにしなければなりません。

 いまこの文章を書いている時点で回復はしたものの体力が戻りきっていないので、また軽めのジョギングからトレーニングを再開して体力を戻し、さらに健康管理に留意して日々の生活を送ろうと思います。
 

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