つぎのメリクリへ

気づいたらコート着ているし、夜空にはオリオン座が輝いている。いつの間にか聖夜の足音が近くなっていて、テレビでは年末特番が流れている。冬なんだなって。

どうやら今年はJR SKISKIの30周年らしい。それで今までのCMソングを収録したベストアルバムが発売されたっぽい。いや、たまらない。BGMでDEPARTURESが流れてるような冬がいい。でもそんな冬は多分もうこない。

冬のMVといえば、ジュディマリのLOVER SOULが記憶に残っている。あの曲に冬のイメージはなかった。この間この曲を聴いていると、カラオケで女子にこれを歌われたら惚れるな、とふと思った。麻生久美子が歌うから惚れるわけではない。多分、他の女の子が歌っても惚れる。

カラオケで女の子に歌って欲しい曲というのは難しい。正直、椎名林檎の曲歌われたら惚れるが、さすがに狙いすぎている。その路線で行きたい感じが隠せていない。aikoを歌う女子は確実に拗らせてる。安室奈美恵と浜崎あゆみではほぼないし、かといって宇多田ヒカルもなんかちょっと違う。3人とも毛色は違っても王道すぎて面白くない。Charaとかいいんじゃないだろうか。しかし待て、ほぼ全員90'sじゃねーか、と。なんならジュディマリもglobeさえも90年代ではないか。

僕は何の幻影に取り憑かれているのだろうか。冬になればいつも、X'Mas ExpressとJR SKISKIのCMを見返し、90年代JPOPを聴きたくなる。クリスマス前になってカラオケでback numberのクリスマスソングとBoAは歌うな。そんな感じに尖っていたら、その刃はいつか自分を傷つけるなんてことに最近気づいた。自分は逆張りの逆張り、多分それすらもダサく思われるんだろうなと。

それにしてもなんか予定がスカスカした冬だ。悲しくもあり、少しの安堵もあるような。これといったこともなかった一年だったが、最後くらいはいい感じに終わらしたかったが、まあこんなもんだろうと思う。

とここまで書いて終わろうかと思っていたが、最後に付け加えておきたい。

この間友達に言われた、お前は下北沢に毒されている、という言葉が妙に心に引っかかる。言われてみれば、そんなにひねくれるほどの環境にいないのにあえてシモキタの堕落したサブカル風情に浸ろうとしていなくもない。しかし、言わせてもらうが、正直浸らせて欲しいとも思う。けれどそろそろ前を向いて色々向き合って行かないといけない時期に来ている。後悔はしたくない。

今まで愚痴ってきたクリスマスを今年も愚痴って過ごそうと思っていたが、やはりこのままではよくないんだろう。クリスマス、正直悪くない。少しずつ素直になっていく。そして今 あなたの体に溶けて ひとつに重なろう、なんてね。

メリクリ。



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