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栄養を正しく摂る愛犬食

例えばグレインフリーフードの話

最近よく、《グレインフリー(穀類を省いた)フード》についてお問い合わせがあります。ペットフードには独自の栄養解釈もあり、わかりにくいニュアンスに戸惑う飼い主さんも多いようなので、犬の自然食を開発して18年の私が考える《グレインフリー》についてご説明しようと思います。

先にお伝えしたいのですが、グレイン(穀類)は有用なビタミン・ミネラルが豊富で栄養価の高い食材です。ですから「穀類は犬の健康を害するからダメ!」というのは発信者の説明不足による不完全な表現と言えます。そんな《グレインフリー》が多くのドッグフードに採用される背景には、2つの事実があると私は考えています。

①熱調理の難しさ:一粒ずつムラなく熱を加える調理法が確立されてない

②原料品質の安定確保:仕入れ値の違う飼料用と食用の使い分けが難しい

①について、穀類はひと粒一粒が小さいうえに一度に多くの粒を調理する必要があるため、ムラなく熱を通し消化・吸収しやすいデンプンにする(アルファ化)のが難しい食材だということ。フライパンでポップコーンを炒ると、どんなに丁寧な火入れでもトウモロコシが硬いまま残った経験がありませんか?このことからもイメージできるよう、熱ムラを回避するのは容易ではないのです。ヒト同様に犬(猫)も十分にアルファ化していない穀物を消化する酵素を持っていないので、熱ムラによる消化不良は避けなければなりません。要するに《グレインフリー》とは、熱ムラを避けて適切に調理するのに手間や労力がかかる穀物を最初から使用せず、その代わり穀類から得られる必要な栄養素をほかの食材で代替するか栄養添加物で補う考え方のことです。ちなみに原材料は割高になりますが、最初からアルファ化した「加工穀類」を原料として採用する方法もあります。

できるだけ食材そのままを摂り入れる「相性のいい調理」にこだわりたい!

繰り返しますが、穀類ほど有用なビタミン・ミネラルが豊富でバランスのとれた食材はないと思います。そこで愛犬(愛猫)が穀類を安心して食べられるよう、私は条件①②の問題解決に取り組むことを選択しました。①の解決策は“炊飯”です。炊飯は熱湯を介して、粒の小さい穀物一粒一粒にムラなく熱を行き渡らせる最適な調理方法。炊飯ごはんには芯が残ることはほとんどなく確かな調理技術だと実感しています。また②については仕入れ先を厳選・指定し、食材の品質管理を徹底することで克服。実際には生産者からの直仕入れや指定穀類だけを扱う問屋への委託など信頼できるパートナー無くしては実現できないのですが、高品質の安心食材が安定調達できるので助かっています。

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ドットわんが理想とする「正しい食事」

自分たちが考える理想的なモノづくりのために食材を吟味し、食材に合わせた下調理・加工を選択すること。これには非効率な手作業工程が多く、一般的なドライフードのようにオートメーション機械での大量生産には不向きです。なにより大切な愛犬(愛猫)の「正しい食事」を目指すドットわんにとって天然食材由来の栄養素を摂り入れる“必要な手間”だと思っています。

私の生まれた昭和期の犬(猫)は“みそ汁ぶっかけご飯”が主食でした。家族が食べ残した「残りごはん」は、理に適った“やさしいごはん”だったんだと改めて感じています。

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