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【少し早めの振り返り】ドットライフ創業以来、一番変化の大きかった2021年。

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」 『雪国』(川端康成著)

ドットライフ代表の新條です。久々の投稿です。

唐突に川端康成の名文引用から書き始めてみました。今まさにこんな心境です。タイトルの通り、2021年、とても大きな変化がありました。必ずしも前向きなことばかりでなく、大変なこと、辛いことも多々ありました。バタバタしていた時期もありましたが、今やっと、色々なことが落ち着いて、これからの未来に対してリスタートを切れる。長い間トンネルを歩き続け、抜けてみると気づけば冬だった(12月決算で今期終わりかけてた)みたいな感じです。特にうまい比喩ではないですね。

このnoteでは、いつもお世話になっている方、another life.・ドットライフ・新條を気にしていただいている方に向けて、近況のご報告、今後の方向性のお伝えをさせていただければと思います。大きく3つのトピックでお送りします。

トピック1:自社サービス立ち上げに振り切った

創業期からこれまでをざっくり区切ると、2つのフェーズに別れます。

2014年-2016年
自社サービス立ち上げ、事業KPIを取締役中心の小さいチームで追いかける創業期
2017年-2021年
受託事業を開始。売上を立てながら採用も行い、組織力をつけて自社サービスの事業開発に投資

事業について、具体的には、以下のような感じです。

自社サービス
「やりたいことをやる人生を、あたりまえに」というミッションのもと、個人の人生を前に進める後押しをすること。自分の経験や想いを形に残し、その方向性にあった良い出会いを提供すること。
(=another life.での取材、meetupなど他の掲載者との出会いの創出、メディアキャスティング、研修講師・イベント登壇者などビジネスキャスティングによる活躍機会の創出)
受託事業
インタビュー取材、記事制作力を評価いただきお話をもらう、コンテンツ制作のお仕事。自社でオンラインイベントを多数開催していたノウハウなどを期待いただく、イベント運営のお仕事など。

そして今年2021年、もう一度全社のリソースを自社サービスに投下することに決めました。注力することを絞り、財務状況が悪化しようと、これまで以上にリスクをとって勝負をするという意思決定です。


なぜその意思決定に至ったか
「受託事業で売上を立て組織の力をつけながら自社事業開発に投資する」という経営方針を2017年頃からとっていましたが、今の経営陣・メンバーのキャパシティや特性、プロダクトの状態的に、このままスケールさせることが難しいと感じた、というのが大きな理由です。新規案件の相談先が取締役に偏りがち、かつ、ミッション共感でメンバーが集まっているからこそ、どうしても受託サイドの仕事に対して意味づけをしづらい、など細かな要素が積み重なっての意思決定でした。

一方で、受託事業を通じて会社や個人が成長させてもらった感覚が非常に強く、これまでご一緒してきた方々とお仕事できないこと(期待に添えなくなること)は心苦しく、極力これからもお力添えできるような方法を模索しています。コンテンツ制作やイベント運営などは自社サービスのキャスティングに紐づく形でご提案し直したり、インタビューライターに特化したマッチングサービス「another life.インタビューライターマッチング」を運営し、制作会社的に受けず、マッチングでライターさんをご紹介する商流に切り替えたりなどなど...。


絞った結果、何が起きたか
ありがたいことに受託がコロナ禍でも伸びていた(FY2019→F2020は売上が倍に)分、売上はがくっと減りました。一方で良い意味で退路を絶った感があり、清々しさがありました。メンバーの士気やモチベーション的にも、比較的高い状態で始められた気がします。

ブログか何かで読んだ、LinkedInの創業者リード・ギャレット・ホフマン氏の「スタートアップの立ち上げは、崖から身を投げて落下している最中に飛行機を作るということ」という言葉を体現するような、ヒリヒリした健全な危機感でした。

トピック2:マネジメント力不足でチームが破綻した

全社で自社サービス立ち上げにリソース投下ということで、

・全メンバー事業開発に従事
・並行して複数のプロダクト案を検証

ということを約半年間実施しました。

やってみてよかったこと
another life.は誰にどんな価値を提供したいのか、個人を応援するのにどんな方法があるのか、という点について、今まで以上に向き合い考える時間が増えました。売上は倍になってるけどミッションに近づいているのかわからない、というような状態よりも、本丸のチャレンジができている感覚がありました。

やってみて大変だったこと
事業立ち上げの打率が低いことはこれまでに身を以て認識していたのですが、

・メンバーの職能やケイパビリティと取り組む仕事のミスマッチ
・リモートワーク下で別々に事業立ち上げに悪戦苦闘するメンバーを互いにフォローするような空気感、チーム力の不足

の2つにめちゃくちゃ苦しみました。今年最大の反省として、自分のマネジメント能力の低さを最大限に痛感しました。結果的にメンバーが会社を離れることにもなり、とても申し訳ない思いが続きました。会社の成長とメンバーのベクトルを両立できなかった、というような成長ベンチャーあるあるではなく、事業もまだ種の段階で、メンバーにも前向きに活躍する手助けができなかったというのが本音です。

ビジネスモデル自体に変動可能性があり、会社のフェーズに合わせて必要な人材要件が変わるので、お互いにとって今は一緒に働かない方が良い、ハッピーリタイアメントだという考え方ももちろんあるし納得しています。が、個人的には経営者としてのこの力不足感を、今後感じないように、変わらなければいけないと感じます。

トピック3:もう一度創業期がきた

諸々お話ししましたが、結果、また小さいチームでanother life.というプロダクトをもって社会の課題にチャレンジする創業期に戻りました。つよくてニューゲームとはいかず、まだまだ弱くてニューゲーム感だけ悲しいです。

とはいえ、トンネルを抜けた結果、今は本当に大事なことに全員で一点集中して取り組む、というスタートアップの基本に戻れてすっきりしています。

まだ2021年は2週間近く残っています。そんな中フライング気味に振り返りをしたのは、自分の中で区切りをつけ、新しい挑戦に一時も早く飛び込みたいという気持ちの現れなのかもしれない、と書いていて気付きました。来年から心機一転、でなくもう今区切ってリスタート。新しい仕込みに向けて忙しく準備を進めています。


2022年、another life.は新しい取り組みを始めます。

色々失って凹んでそれでも何がしたいのか、何に自分の人生をかけるのか考えた結果、やっぱり、今までと違う人生を一歩踏み出す人を増やしたいのです。そして、another life.の仕組みなら、どんな人の人生も応援できると信じています。

そういう話は長くなるので次回しますw

これからnoteで発信していくので、もしよろしければお付き合いください。

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