誘戯12最終話
残った架空口座の通帳とカードをテーブルに置き、俺達は美沙の家でコーヒーを飲む。皆が皆無職だ。無職の人間が4人集まれば子供なら分かるが、大の大人がそれだと空気が澱む…。解散には男性陣は賛成で女性陣は反対だ。俺は、平穏な生活に戻りたい。娘もいる。大型免許でも取って好きなラジオを聴きながら長距離ドライバーになるのが長年の夢。大江は俺について行きますとは言ったものの、どうやら普通の仕事をしながら休日を使い盗聴バスターズを続けたいらしい。妻と美沙は店長恐喝を打ち出の小槌と思っている。妻はかろうじて蕎麦屋を続けてはいるが出勤日数は減っていた。勿論美沙は店長恐喝一本で半年間過ごしている。
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