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くたばれハリウッド(ロバート・エヴァンス)

23年2月に映画「ゴッドファザー」のメイキングとして公開された「ジ・オファー」を24年の夏にU-NEXTで観た事でハリウッド映画の伝説的プロデューサーのロバート・エブァンスを知る。

彼のことはそれまで全く知らなかったし、映画プロデューサーという仕事についても知らなかった。

音楽プロデューサーのならビートルズのジョージ・マーティンや吉田拓郎「結婚しようよ」に代表される加藤和彦でイメージ出来る…。

また、ロバート・エブァンスの妻7人のうちの1人がアリー・マッグローなのも驚きで、彼女は「ある愛の詩」や「ゲッタウェイ」で観ていたし「ゲッタウェイ」共演のスティーブ・マックイーンの妻だったのは知っていたが…此れが又ややこしいドラマがあって…。

そんな程度の予備知識で600ページを読み始めた。

アメリカ映画界の予備知識不足な上、時系列的に行来戻りつしたり非難捨て台詞なる独特の言い回しを知らないために何割も理解出来ていない感があるものの業界トップクラスの生活ぶりに引き込まれながら何とか読み続けられた。

プロデューサーという仕事が如何なるものか…!

原作の仕入れから巨額を投じ、予算化し、スタッフを選定し、撮影現場との様々な調整に編集作業まで…。俳優や監督にばかり目がいっているが自分等が居なけりゃ何も始まらないし収まらない…!

心身共に激務でどんなに不当評価されているか?

彼の奮闘によるパラマウント社再興のヒット「ある愛の詩」「ゴッドファザー」「チャイナタウン」は私が中高生期に有楽町界隈の映画館に足を運んだ時代の作品だけに興味深く読めたものだ…。

ハリウッド映画の御歴々の登場は勿論だがヘンリー・キッシンジャー博士の登場も凄い…そして、
アラン・ドロンもなかなかの場面での登場だ…。

「ゴッドファザー」の監督コッポラはエブァンスの主張を認めていないようだが…、フェイ・ダナウェイは「これ本当よ」ってな一言も添えてある。(自分の知るシーンについてだろうけれども…、)

自分が見込んだにも関わらず平凡な興行で終わった作品に
「編集室に良いシーンが沢山捨てられている…。」
っていう台詞は好きだなぁ…。


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