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#自然の郷ものがたり

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阿寒摩周国立公園に住む方々の声を集録したフリーペーパー「#自然の郷ものがたり」の記事を公開しています。
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#前田一歩園財団

【自然の郷ものがたり#14】自分が受け取った感動を次の世代に渡す。倒れて苗床になる樹のように【聞き書き】

短大を卒業後、札幌のホテルで働いていた佐藤圭子さんは、23歳のときに転勤で阿寒へやって来ました。もともとインドア派だったこともあり、自然に囲まれた阿寒の暮らしには楽しさを見出せずにいましたが、地元の人たちとの接点が増えていくにつれ自分の中で思わぬ変化が起きたといいます。 今では自他ともに認めるアウトドア派となった佐藤さんに、自然が好きになったきっかけや、知られざる温泉と環境との関係性、倒木から学んだ価値観などについて伺いました。 ※この記事はドット道東が制作した環境省で発

【自然の郷ものがたり#13】受け継がれる「一歩園精神」、阿寒「復元の森」づくりへの挑戦【聞き書き】

阿寒にはかつて、この美しい自然を愛し、人々の幸せな暮らしを願った1人の女性がいました。 「阿寒のハポ(アイヌ語で母) 」とも呼ばれた前田光子さんは、義父である前田正名さん、そして夫の前田正次さんの遺志を継ぎ「阿寒の自然を後世に残し続ける」という悲願を叶えるため、前田一歩園の財団化に尽力しました。その影には前田家の思いを具現化してきた人々の努力がありました。 阿寒湖を取り囲む3600haもの森林を「人の手が入る前の原生林」の状態に戻す「復元の森づくり」もその1つ。今回は前田