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#自然の郷ものがたり

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阿寒摩周国立公園に住む方々の声を集録したフリーペーパー「#自然の郷ものがたり」の記事を公開しています。
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#川湯

【自然の郷ものがたり#17】風景を変えれば、意識も変わる。地域を変える「ひとりひとりの力」【聞き書き】

弟子屈町の発展の礎を築いた川湯温泉。 かつては年間50万人以上もの宿泊客が訪れ、大型ホテルが軒を連ねていましたが、今では廃屋のホテルも目立ちます。そんな川湯の温泉街を魅力ある場所にしたいと活動を続けている人たちがいます。 取り組みの中心となっているのが阿寒摩周国立公園川湯地域運営協会。これまで見向きもされなかった温泉が流れる川の清掃活動や遊歩道の整備によって川の姿が生まれ変わったのです。活動をけん引してきた地元出身の宮﨑健一さんはバーのマスター、金子高志さんは川湯温泉駅前

【自然の郷ものがたり#22】「いちいち感動する」大自然と「なんでもつくる」仲間との出会い【聞き書き】

カフェや雑貨店が点在し、行けばなにか発見できるようなワクワク感がある、弟子屈町・JR川湯温泉駅前。 骨董品店「温古知新」は「普段づかいの骨董」をモットーにした品ぞろえで町内外にファンを増やし続けて開業10年目を迎えます。店主の池上忠昭さんと典古さんに、かつての駅前のにぎわいと「移住組」の仲間やスーパーマンのような先輩たちとの出会い、川湯の大自然の魅力についてお話を伺いました。 ※この記事はドット道東が制作した環境省で発行する書籍「自然の郷ものがたり 3」に集録されている記事

【自然の郷ものがたり#12】アイヌ文化は共有財産 伝統を守りつなぎ新たな表現へ【聞き書き】

道東を代表する観光地のひとつ、阿寒湖温泉。雄阿寒岳と雌阿寒岳に囲まれ、特別天然記念物マリモの群生地、そしてアイヌ文化が色濃く感じられる地として、訪れる人々を魅了し続けています。 阿寒湖アイヌコタンは、前田一歩園財団の3代目園主・前田光子氏がアイヌの暮らしを守るため、土地を無償で提供したことから始まり、全道各地から集まったアイヌが独特に文化を進化させてきました。そこで生まれ育ち、伝統を踏まえながらクリエイターとして常に新しい表現を模索してきた秋辺デボさんに、<触れ合う・つくる

【自然の郷ものがたり#11】親から子へと受け継がれた、 自由な意志と確かな地域愛【聞き書き】

屈斜路湖畔に佇む、可愛らしい三角屋根が特徴的な「SOMOKUYA」。ここは小樽市出身の土田祐也さんと埼玉県出身の春恵さんご夫婦が経営していているアウトドアガイドと雑貨販売のお店です。 二人がこの町にやってきたのは、今から約20年前のことでした。ガイドとして独立した祐也さんの仕事を春恵さんが手伝うことになり、それをきっかけに結婚。2009年に「SOMOKUYA」を立ち上げ、今では高校2年生になる渉介さんと、中学3年生の英恵さんの家族4人で暮らしています。 移住者として弟子屈

【自然の郷ものがたり#9】変わりゆく川湯の、変わらない景色。私たちが未来に引き継ぎたい「地元」の姿【座談会】

古くから温泉街として愛されてきた川湯には、今でも全国から人が集まってきます。最近では、新しいお店がオープンしたり移住者が増えていたり。地域を愛する若い世代の思いが芽吹き始めているようです。 この座談会に集まってくれたのは、弟子屈生まれ、弟子屈育ちの4人。全員が川湯で観光客と関わる仕事をしながら、それぞれのやり方で地域の魅力を伝えています。彼女たちが川湯を愛する理由を聞いてみましょう。 ※この記事はドット道東が制作、環境省で発行する書籍「#自然の郷ものがたり」に集録されてい

【自然の郷ものがたり#7】自然の中にあるストーリーを大事にしたい。屈斜路湖に望む「静かな観光」【聞き書き】

日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖。その湖畔にある屈斜路コタンで生まれ育った磯里博巳さんは、アイヌの木彫り作家として伝統を受け継ぎつつ、自然からインスピレーションを得た斬新な作品づくりで、地域の魅力を伝えています。 かつて松浦武四郎にコタンを案内した先祖のこと、雄大な自然に学び遊んだ少年時代、屈斜路湖から見た観光の変遷と未来に望む姿。この地に暮らし続けてきたからこその思いをお聞きしました。 磯里 博巳(いそり ひろみ) 1960年、弟子屈町屈斜路湖畔にあるコタン生まれ。ア

【自然の郷ものがたり#6】地域と環境省が手を携えるまちづくり。阿寒摩周国立公園が目指す未来【イベントレポート】

阿寒摩周国立公園における満喫プロジェクトを振り返り、新たな出発点にするために。本誌『自然の郷ものがたり』プロジェクトの一環として、2021年2月8日に特別鼎談イベントが実施されました。 登壇者は、弟子屈町長・徳永哲雄さん、NPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構理事長・大西雅之さん、環境省阿寒摩周国立公園管理事務所・笹渕紘平所長の3名。鼎談から浮かび上がったのは、環境省と地元住民が対等なパートナーとして地域づくりを担う未来でした。 ▽プロフィール(左から) 徳永哲雄(とくな