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いただきますについて

「美味しくお召し上がりくださーーい!」

いつもは通らない帰り道で、老舗とは言えない、でも新しくもない感じのお漬け物屋さんに立ち寄った。

お味見すると、自分にはちょっと塩辛かったのだけれど、あの人は好きだよな、とパッと思いつく人にちょうど会う予定があったので、どれを買おうかと思い悩んでいたら、店員さんが、ちょうどお会計を済ませて出て行く他のお客様にこう声をかけておられた。

ああ、いいなあ、と思った。

食にまつわる言葉について悩む機会が最近多い。現在進行形のものもある。

この店員さんの声かけは、きっと共通だろう。

料理をするときにも、ふと思う。作るのに数時間かけていても、いただきますの後は、あっという間だ。一人飯の場合は、特に。

それだけでも呆然とするのに、その食材が生まれるときからの時間経過を思うと、背筋が自然に伸びる。せめてちゃんと、「いただきます」と言おうと思う。

すぐに忘れてしまうナマケモノの自分に向けた、備忘録。


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