見出し画像

26/365 【ふむふむ】 古今東西、社内恋愛のノーサイドルールについて

2020年、感情noteを始めます。

心が震えたお芝居や映画や本、訪れた場所といったコト録も続けますが、それらは言わばハレの日。その合間にある「普通」の毎日を、も少し書いてみたいのです。でも、何でも良いってなると、ちょっぴりハードルが高いんです。

感情は毎日動くもの。喜怒哀楽のようにパッキリしたものもあるけれど、その隙間にある色とりどりのあわいも見つめてみる。良くも悪くも、なんかもやっとしたやつ。1日を振り返って、感情がなーんも沸かなかった、なんて日もあるかも知れません。それはそれで興味深い。

写真と140字だけの日もOK。ちゃんと整理できていなくてもOK。毎日書いていたら、何かが変わるかも知れないし、何も変わらないかも知れません。なーんも定かではありません。

でも、やってみたいをやってみる。できることなら、365日。意地っ張りな自分を見据えた上での、やってみようを始めます。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

サラリーマン川柳の優秀作品100句が発表された。ラグビーワールドカップにかけての句も多数ありましたねー、というコメントと共に、

初めての デートに誘い ノー再度

という句が紹介されていた。

分かりますねー、切ないですねー、なんて軽ーいコメントが流れ、あっという間に次のコーナーに進む番組を見て、思い出したことがある。

現在、Facebook やGoogle等の社内規定には、同僚を1回まではデートに誘って良い、とう文言がある。断られたら、二度と誘うことはできない。「今日は忙しくて」とか、「その日は忙しいの」といった外交的な答えも、お断りとしてカウントされる。まさに、ノー再度なのである。

これにより、誘う方は生半可な気持ちでは誘えなくなるし、断る方も、きちんと考えた上でお断りするようになる。なんせチャンスは1回きり。全身全霊をかけて自分の気持ちを検証し、相手の様子も伺うだろう。

副産物としては、もし「飲み会」や「打ち上げ」などが例外だとしたら、飲み会参加率が高まるかのかも知れない。忘年会スルーどころではなくなるわけだ。なんせ他に機会が無いわけだから。

ちなみに海外の大企業の多くでは、管理職は部下をデートに誘うことを社内規定で禁じられている。例え合意であったとしても、発覚したら解雇の恐れがある。それは、企業トップにまで及ぶ。

昨年11月のマクドナルド社CEOの例が、まさにそれだ。

また、米国企業の多くは、社員同士でお付き合いをしている場合、書面で「合意による付き合いである」ことを提出することが求められており、また、規定には「企業のセクハラ指針について理解し、別れた場合、会社に対して訴訟を起こす権利を放棄する」とある。いかにもアメリカらしい。

ただ、社内恋愛を禁止している理由の1つが公平性を保つため、というのが面白い。

社員同士の関係が恋愛に発展した場合、それが上司と部下の関係であれば特に、えこひいきが生まれる可能性がある。公平な多様性を重んじる米国企業で、これは由々しき問題なのだ。部署が違えばえこひいきの問題は無いかも知れないが、同じ部署だと、実際には能力で業務を割り振っていたとしても、色眼鏡で見られたらひいきだと言われてしまう可能性を否定できない、ということだろう。

社内のみならず、社外に対しても規則はある。利益相反が生じる可能性がある、別会社の相手とお付き合いをしている場合は、会社に申告することが定められている企業があるのだ。

日本ではどうなるのだろう。

少し古いが、大阪地裁のケイズ事件(夫婦がライバル企業に勤めており、妻が解雇された事件)の判例によれば、「仮に秘密が漏洩するおそれがあるのであれば、秘密保持のための適宜の措置を取ればいいのであって、解雇の合理的理由とは認められない」となっている。また、申告を会社規定で掲げていても、絶対に申告しなければならないという強制力はないそうだ。

親子だったらどうるのだろう。池井戸潤さんの「下町ロケット」親子がもしアメリカにいたら 、申告... するのだろうな。ドラマとして成立しなくなるのかも知れない。実例はいくらでもありそうだけれど。

サラリーマン川柳の方が誘ったお相手が社内の人なのか、社外の人なのかは分からない。ラグビーにかけた句が取り上げられることで、苦い思い出が昇華されたなら、それがベストだ。

川柳に書けること自体、平穏の証かも知れないのだから。


言葉は言霊!あなたのサポートのおかげで、明日もコトバを紡いでいけます!明日も良い日に。どうぞよしなに。