72/465 【清く甘く】 魔法の空間
そこは、魔法の空間だった。
向かって右(上手側)には、お客さんからのお題を入れるキラキラ箱がぶら下がっている。
開演したら、語り部の末原さんがそこから無造作に1枚ないしは2枚抜き、そこに書かれた言葉を鍵にして、ものがたりの扉を開く。まさしくキーワード。
鍵を開いた扉の向こうには、見たことのない空間が広がっている。
ある時は花火が彩る夏の夜空が広がり、またある時は、本能寺前夜の織田信長の意外な素顔が現れたり。最後は、外国籍の密輸船内で猫と旅に出たりした。主人公もキーワー