お店で無垢フローリングの意味ってなんだ?
今回は床の素材「フローリング」についてです。
フローリングは住宅でも使用される馴染み深い素材と言えます。
要は木材の床です。
今回は、このフローリングをお店で使用する際の注意点なんぞのお話です。
しかし、フローリングは住宅でもオフィスでも使用するので参考になることもあるかと思います。
フローリング検討中という方は是非読んでみて下さい!!
まず、フローリングには大きく分けて2種類あります。
全てが1種類の木材(ナラとか栗とか桜とか)でできている「無垢フローリング」と、合板の表面に仕上げとして薄い木材を貼りつけた「合板フローリング」の2種類です。
ちなみに合板とは薄く切った木板(もくいた)を互い違いに重ねて接着した素材です。要は、薄い木の板を接着剤でギューとやったものです。
無垢フローリングという言葉はテレビCMや広告などで聞いたこともあるかと思いますが、この手のものを見ていると、さも無垢フローリングは最高で、それ以外はだめだめに感じますが実際そうでもありません。
どちらも一長一短ありますので、その辺をさらいながら選定ポイントをお話したいと思います。
まず、無垢フローリングの1番のメリットは素足でも「温かいこと」・・・。と言われますが、これそうでもないと個人的には感じます!!
もちろん、そのメリットもない訳ではありません。
ただ、なら冬に素足で歩いて温かいかと言われれば、寒いものは寒い!!と言わざるを得ません。
私の家には「檜(ヒノキ)」と「オーク(楢(ナラ))」の無垢フローリングの部分と合板フローリングの部分の両方がありますが、全部冬は冷たいです。
すでに空気が冷たいのだから、どんなに素材に空気層があろうが冷たいものは冷たいのです。
夏は違いを若干感じますが、これは無垢とか合板の違いというよりは仕上げ方法の違いだと思います。ウレタン塗装されていれば、そんなもの対して違わんという感じです。
大体夏は床が暖かくても逆に困りますし・・・。
なら、なぜ我が家は無垢フローリングにしたのか?
理由は「傷がついても雰囲気がでる」からです!!
これが、個人的には無垢フローリングの1番の利点だと思います。
合板フローリングの表面の板(仕上げの板)は0.3mmから1mmくらいです。そう、0.3mmから1mm以上の傷がつくと表面とは違う木が出てきてしまうのです。
もっと言うと、フローリングとは元来汚れたり傷が目立つと削って綺麗にする素材です。
有名な絵画「床削り」(カイユボット作)はまさにこのシーンです。
しかし、当たり前ですが削れるのは無垢フローリングだけです。
(木部の厚さによっては合板でも削れる可能性もあり)
女性客が多いお店ではピンヒールを履かれたお客様の来店もあります。これがフローリング材の1番の悩みです。
丸い穴が数カ月たらずでボコボコ付きます。
無垢だとまだ味として見れますが、合板だとこれがとても汚いのです。
なので、ピンヒールでのご来店が多いお店でフローリングを使用したい際は無垢の一択です!!
逆に、合板フローリングのメリットは「そり」がないことです。
無垢フローリングは「そり」ます。(ほぼ確実に・・・)
「そり」とは木の伸縮によるゆがみのことです。時間が経つと木はゆがみます。
しかし、合板は木の目を変えて何層にも重ねていますのでお互いのそりが相殺されて時間が経ってもゆがみがほぼありません。
この利点は実はとても大きいものです。
床がゆがめば床鳴りがします。踏むとキュッキュッと鳴ります。
無垢フローリングはこれをある程度覚悟しないといけません。
高級店ほど床に無垢を使用しますが、個人的には高級店ほど合板が向いていると思います。
(ただピンヒールの問題は残りますが・・・厚板合板が最適かな・・・)
まぁ、とにかくどちらも一長一短、それぞれの状況を見て判断しましょうというお話でした。
でもそんな感じだと、結局選定しづらいということでしたら、ここではこう言ってみたいと思います。
ピンヒールのお客様が割と来店されるなら「無垢フローリング」!!
それ以外は「合板フローリング」!!
かなり乱暴ですがご参考にしてみて下さい。
次のフローリングのお話の時には、ここでも少し触れましたが仕上げ方について書こうと思います。
あなたのお店に少しでもお役に立つことを願って・・・。
ではでは。
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