高校生がボードゲームを作ってゲムマで売った話
はじめまして!「どすこいうさぎ」という者です。
今回は僕が高校生の時に制作したオリジナルボードゲーム「ビードロ」を、ゲームマーケット2023春にて販売させていただいたときの話を書いていきたいと思います。
こういう記事を書くこと自体初めてなので、拙い文章ではありますが良ければ最後まで読んでくださるとうれしいです。
オリジナルボドゲ制作のきっかけ
僕は高校2年生の時にボードゲーム部に入部し、そこからボドゲの沼にはまっていきました。
基本的に顧問の持ち寄ったボドゲで遊ぶだけだったので、「自分でボードゲームを作ろう(販売しよう)」という気概はあまりありませんでした。(まあちょくちょく作っては部内で遊んでましたが)
そんな感じでボドゲ部に入部して半年くらい過ぎたころ…
顧問に「ゲームマーケット行ってみな」と言われました。曰く、高校生以下は無料で入場できるので暇だったら行ってこいとのこと。
そうしてゲームマーケット2021秋に一般参加することになりました
・ゲームマーケット当日
そして迎えたゲムマ当日!学校終わりにそのまま抜け出して東京ビッグサイトに直行しました。
初めてのゲームマーケット、初めての同人即売会、僕のテンションは最高潮でした。
面白そうなゲームを販売しているブースがそこらかしこにあるので会場内を散歩しているだけでも楽しかったです。
じゃあ何も買わずに散歩していただけかというとそういうわけではなく…
高校生の小遣いの範囲内で数個のボードゲームを購入しました。
・「コントラスト」との出会い
ゲムマ2021秋に購入したゲーム中で私が一番お気に入りのゲームは、029PRODUCTSさんの「コントラスト」という2人用アブストラクトゲームです。
ルールはシンプルながら奥が深く、コンポーネントがスタイリッシュでかっこいい!控えめに言って神ゲーだと感じました。
同時に「自分もこういうゲームを作って売ってみたい!」と思うようになりました。つまりこのゲームは僕が同人ボドゲを作ろうとしたきっかけのゲームになります。
オリジナルボドゲの構想
ちゃんとオリジナルボードゲームを作りたいと思い始めたけどなかなか良いアイデアが浮かんでこない…
授業中の暇な時間や、帰りの電車で思いついたゲームはあまりパッとしないものばかりでした。(今思えば圧倒的にインプットが足りなかったからだと感じています)
このままじゃ埒が明かないので、考え方を変えてみることにしました。
・「面白さ」の抽出
「コントラスト」をはじめとして自分が面白いと感じたゲームに共通する要素は何だろう?と考えた結果、僕が出した結論は
「動きに制限があると面白い!」でした。
そこからオリジナルボドゲ「ビードロ」の原型が出来上がりました。
「自駒の周囲八マスには新しく駒を置けない三目並べ」というルールだけでしたが、それだけだと面白くないのでいい感じの駒の動かし方を考えていたところ、友達が「弾けばいいんじゃないか?」と提案をしてくれました。
当時、テストプレイをダイソーのおはじきで行っていたので、コンセプト的にもいいなと思い、採用しました。「弾く」というアクションが加わったことで途端に深みのあるゲームに変容しました。
また、顧問が「ビードロ」を気に入ってくれたこともあり、文化祭で販売しよう!ということになりました。文化祭とはいえ商品を販売してお金をいただくわけですからある程度きちんと作らなくてはなりません。
というわけでここからは製作編になります
オリジナルボドゲ製作
まずはコンポーネントから制作していくことにしました。制作といっても、絵心もなく特別な技術も持っていない高校生ができるわけないので、インターネット上を這いずり回って使えそうなものを探す、といった感じです。
そして1週間ほど探して見つけ出したのが、
飾りやドットコムさんのクリスタルガラスタブレットです。
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大きさ、形、色、どれをとっても自分の理想に近かったので、コンポーネントはここで購入させていただくことにしました。
コンポーネントが決まったら次はゲームボードです。
ここが一番悩みました、ボードを紙にするのか、それともアクリル板にするのか…
悩みに悩んだ末に、ゲームボードにはアクリル板を採用しました。ACCEAさんのアクリル板ダイレクトプリントを利用させていただきました。
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デザインはCANVAをつかって自分で作成しました。(まあテンプレートを切り貼りしただけなんですけどね)
あとは箱と説明書だけです…コンポーネントとゲームボードが透明なら、せっかくだし容器も透明にしたい!!ということでAmazonでいい感じのクリアケースを見つけ、採用することにしました。
説明書は予算削減のため学校のプリンターを使わせてもらいました。
・オリジナルボドゲ完成
そうして出来上がったのが…こちら!
高校生が初めて作ったにしてはなかなか良い出来になったんじゃないかと思います。
箱詰めするとこんな感じ。クリアケースのサイズを吟味していたおかげで全体的にコンパクトに収まりました。
そうして何とか50個ほどオリジナルボードゲームの製作が完了しました。
文化祭での販売
迎えた文化祭当日…一つの教室を借りて、「ビードロ」の試遊と販売を二日間に分けて販売しました。
当時は受験生(笑)だったので僕自身は二日目にしか参加できませんでしたが…(手伝ってくれた部員たちと顧問の先生ありがとう)
客層としては親子連れで来訪されているお客さんが多かったです。
大体お父さんお母さんが気に入って購入してくれるか、お子さんがまだやりたいと言ってくれて購入のパターンだった気がします。
試遊してくれた人たちが自分が作ったゲームを「面白い」と言って遊んでくれるので大変気分が良かったです。頑張って製作した甲斐がありました。
・結果は…?
そして文化祭二日目が終わり、どうなったかというと…?
何と、50個もあったボードゲームが「完売」しました!
正直10個くらいしか売れないと思っていたので本当に驚いていました。人件費を0円として考えると1個につき200円弱の利益ですので合計で約10000円の利益を出すことに成功しました。(人件費を0円として考えると)
文化祭マジックがあった可能性を考慮しても、このゲームを購入してくれる人たちが少なからず存在するという証明になったので、せっかくだから来年のゲームマーケットにも出店してみないか?という方向で話が進みました。
ゲームマーケットでの販売
そしてゲームマーケット2023春に日曜半卓試遊ありで申し込み、出店することになりました。
初出店にも関わらず宣伝を全くしておらず、
唯一の宣伝はサークルカットのみという絶望的な状況で始まりました…(一番の反省点です)
入場が開始された直後は人が全く来ずまさに地獄。(開始直後は人気サークルに人が押し寄せるため当然の結果ではある)
ですが少し時間がたったころ、ブースを見て興味を持ってくれた人がゲームを試遊してくれるようになりました。
ルール説明が1分で終わるのが試遊卓という選択と噛みあい、徐々に興味を持ってくれる人が増えてきました。
(「インスト1分で終わるんで試遊していきませんかー?」みたいなセリフを100回以上言った気がします)
・嬉しかった出来事
試遊をしてくれたお客さんの約7割はゲームを購入してくれたように感じます。自分が作ったゲームを購入してくれるのは本当に嬉しいです。
偏見にはなりますが、ゲムマ参加者の9割以上はこの瞬間のためにゲームを作ってると思ってます。それほどまでに自分が作ったゲームが認められるのはうれしいものです。
あとはお客さんの中に一人だけ、名前は出しませんがATMでお金をおろしてまで購入してくれた人がいまして…その時の感動は私の言葉では言い表せないものでした。
この出来事があったから、次回のゲムマも出店しようと考えたし、
新作「スパイダーズワームホール」を製作するきっかけにもなりました。
・ゲムマ初出展の結果は…?
そしてゲムマ2023春が終了。今回の結果は…?
ギリギリ黒字!
(売上げ)-(出展費用)+(製作費)=500円くらいに収まりました。
宣伝していない初出店のサークルとしてはなかなか良い結果だったんじゃないかなと感じています。
サークル出店側でしか得られない経験や感動も味わうことができたので、最高の思い出になりました。ここまでいろいろと手伝ってくれた顧問と部員たちには頭が上がりません。本当にありがとうございました。
最後に
いかがだったでしょうか?
今回は、僕が高校生の時に作ったオリジナルボードゲームを製作してゲームマーケットで販売するまでの話をまとめてみました。
この記事は少しでも「オリジナルボドゲを作って売ってみたい」と思っている人の手助けになればいいなと思い書き始めました。
ただの高校生でもゲームを作って販売することができるので、そこのオリジナルボドゲ販売してみたいけど売れるか不安…という方は是非今すぐに行動してみることをお勧めします。
以上!ここまで読んでいただきありがとうございました。
おまけ
今回紹介した「ビードロ」の説明書も載せておくので良かったらプレイしてみてください。
そしてもし気に入ってくれたらゲムマで購入してくれると凄い喜びます。
新作の「スパイダーズワームホール」もどうぞよろしくお願いします
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