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2023/1/24(火)日記【小さくなったお父さん】

「おとうさん、小さくなったなぁ…」1番最初にそう感じたのはいつのことだろう。
いつしか実家に帰省するたびにそう感じるようになった。

父も68歳になった。
68歳といったら、世間で言うとまだまだ若い年齢ではないだろうか?
正直、すごく老けたなぁ…と思う。
娘としてはいつまでも若々しく元気でいてほしいけど、もうすぐ70歳だと考えたらこんなものだろうか?
糖尿病を患ってから、老けるスピードが人より速いような気がする。

去年12月中頃、横浜でラジオ収録の仕事を翌日に控えて荷造りをしていたところに突然、母から父が緊急入院したと連絡が入った。
入院する1週間ほど前から食欲がなく、お腹をずっと壊していたお父さん。
かかりつけの病院には相談していたけれど、「大丈夫でしょう、様子を見ましょう」とのことでその日は自宅に帰るも、二日後いよいよ何も食べれなくなって結局父は救急搬送され、入院することになった。

父は今も入院している。

今日、母が役所からうなだれた様子で帰ってきた。
聞けば父の障がい者手帳の内容が新しく書き変わるらしくて、証明写真が必要になったそう。
コロナで面会謝絶。入院患者はもちろん外出など出来ぬのに、どうやって証明写真を用意すればいいのかと、病院と役所を何度も往復、たらい回しにされて母も疲れ切っていた。

今は写真データさえあればアプリで簡単に証明写真を作ることができる時代だけど、歳を取り、デジタル音痴な母である。そういうことは全く知らない。
証明写真が必要なら、私が作るよって伝えたら少し安心した様子の母。

入院先の病院に赴き、看護婦さんにお願いして母のスマホで父の写真を撮ってもらう。

母の写真ホルダーを開けると、痩せ細った父が写っていた。
父の写真をi読み込んでデータを編集する。
写真の父の顔をまじまじと見て「やっぱり老けたなぁ…」としみじみと思う。
若い頃の父はお婆ちゃんにそっくりだったのに、入院し、痩せ細った父は亡くなったおじいちゃんにそっくりだった。
目元はおばあちゃんらしさが有りつつ、全体の雰囲気は完全におじいちゃん。
寒波で窓ガラスが激しく揺れる中、父に祖父母二人の面影を見つつ、画像を編集する。

3cm×4cmの小さな枠の中に収まった父は、弱々しい老人に見えた。

時が巻き戻ることはないけど、早く元気になって帰ってきてほしい。




読んでくださる方の癒しになれるような、漫画を描いていきたいです。