不動産投資型クラウドファンディングを深掘り!

はじめに

前回までは長く株式型クラウドファンディングを取り上げてきましたが、今回は不動産投資型クラウドファンディングを取り上げていきたいと思います。平成29年に不動産特定共同事業法が改正されて、現物不動産ファンドに対してクラウドファンディングで資金を募集する事が可能となり、これから普及していくことになる新しい形のクラウドファンディングを深掘りしていければと思います。

不動産に特化したクラウドファンディングを組成する事が可能に

改正前の法律では特例投資家と呼ばれる一定程度の認められた投資家しか買う事ができず、また書面の交付についても締結前書面・締結時書面・運用中の報告についても全て紙での書面交付をしなければなりませんでした。
かつ、契約締結においても自筆で記名押印しなければいけませんでした。
簡単に言うと全くクラウドファンディングとは程遠い法律の内容でした。
しかし、平成29年の改正で一般投資家も参加できるようになったこと、書面の電子交付ができることになったこと、小規模不動産特定共同事業の創設がされたことにより参加要件が大幅に緩和され参入しやすくなりました。
今まで一般投資家が不動産に投資する場合は、現物不動産の購入やREITの購入などアプローチはいくつかありましたが、それぞれにメリットデメリットがあり、不動産系の金融商品を購入するのに躊躇していた人もいるかもしれません。
今回不動産特定共同事業法の改正により、投資家にとっては選択肢が一つ増えることになります。
以前から不動産を扱った匿名組合は可能で、クラウドファンディングとしてもいくつか立ち上がっていましたが、どの物件で物件がどこに建っているのかなど、ほとんどの情報が隠された状態で募集します。
不動産投資型クラウドファンディングではどの物件でどこに物件が建っているのか、詳細に情報が公開されています。
この地域の物件なら投資したいという投資家もいると思いますので、REITとは違い、より細かい単位で物件を選べることになります。
また、より少額で複数のクラウドファンディング案件が立ち上がると思いますので、分散投資することができると考えています。

おわりに

不動産投資型クラウドファンディングは匿名組合のクラウドファンディングとは異なり、情報公開して募集できることが最大の特徴だと考えています。
物件の再活用によって不動産の再活用をすることで、地域の魅力向上にもなると思いますので、不動産投資型クラウドファンディングの今後の発展を見ていきたいと思います。

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