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算命学余話マガジン #U11~U20

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
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2024年3月の記事一覧

算命学余話 #U19「努力型と天賦型」/バックナンバー

 毎度「算命学余話」をご購読の皆様、ありがとうございます。  前回は算命学理論における平和と戦争についてちらっと触れましたが、数世代の家系鑑定技術を発達させた算命学では、数十年や百年単位で量る戦争や自然災害の到来予測なども理論的には可能です。しかし内容が物騒になるのと、近代以降の人類が行う戦争や環境破壊が近代以前とは比較にならないほど凄惨なため、予測が難しくなっているのもまた事実です。  たった半世紀ほどしか歴史のないコンピューターの発達は、あと30年もすると人間の能力を超え

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算命学余話 #U18「中殺生まれと子供の教育」/バックナンバー

 前回の余話#U17では「持って生まれた宿命は生涯変えられないが、生まれた後の生き方次第で欠点は補える」という点を強調しました。  いくら宿命が優れていても、教育もされず努力もしなければ運勢は上がりません。稀に大した努力もしないで幸運をつかむ人もいますが、それは余程特殊な宿命の持ち主か、さもなければ親や祖父母に大変努力をして財を成すなり人格を上げたなりした人がいて、その人の陰徳を子供が有難くも引きずっているという事態に過ぎません。親が立派な人間だとその子供もさぞかし、という評

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算命学余話 #U14「男女の気は逆行する」/バックナンバー

 能の先生がお宅に余っていた美術展の招待券を下すった。節約に励む弟子が無料の文化的催しに赴く習性があると知って譲ってくれたのだ。人の情けが身に浸みるのだ。  無料の催しといえば、去年まで無料だった芸大音楽科の学生演奏会「モーニング・コンサート」が運営難のためこの4月から有料になった。約1時間で2曲のオケ付きコンサートが1,000円。学生とはいえ成績優秀者なのでプロ顔負けの腕前だ。これを高いと見るか、安いと見るか。私は安いと見るが節約中につき、演目を絞って今年は2回だけ聴きに行

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算命学余話 #U13「気と血縁の混濁」/バックナンバー

 数少ない弁護士の友人が仕事の話を聞かせてくれた。専門は民事で離婚調停や相続問題を扱っている。ある依頼人の遠縁のじいさんが死に、配偶者も子供もいない場合、次の相続人は親に遡るそうで、その親ももう他界しているとそのなるべく近い親族へと権利がたゆたってゆくのだが、調査の過程で戸籍を辿って行くと存在さえ知らなかった腹違いの兄弟姉妹に遭遇することがままあるという。  夫婦が離婚すると夫は再婚して子を儲けることもあるが、最近だと再婚相手の名前がなんとかスカヤとかロシア・東欧系だったりし

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