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算命学余話マガジン #R1~R10

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
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#守護神

算命学余話 #R8「守護神#7 乙×秋」/バックナンバー

 昔、英語ではない母国語を日本で教えているある外国人講師が、自分の研究対象が日本の宗教であると述べて自論を語った際、外来宗教である仏教には理解と関心を持っているが、日本固有の神道は取るに足らないから研究対象にならないという発言をした。キリスト教の伝統下にある文化圏出身のその人にとっては、文字に記された膨大な経典を誇る仏教は文字通り学問であるが、教典どころか神話しかない神道は学ぶには底が浅すぎ、年月をかけて真剣に取り組むような対象ではないということだった。私は思った。「底が浅い

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算命学余話 #R4「モハメド・アリの守護神」/バックナンバー

 当ブログの読者は算命学を多少なりとも知っている人ばかりですが、残念なことに専門的な資料を集めて真面目に学習している人よりは、雑誌やネットに掲げられた数行の無料占いを一読して「知ったつもり」になっている人の方が多く、そうしたあやふやな聞きかじりに依拠して自らを診断してしまう剣呑な習慣が幅を利かせていることが窺い知れます。実に危険です。なぜなら鑑定ミスは確実に運勢を下げるからです。  かく言う算命学余話もそのような「浅い聞きかじり」に使われている懸念が払拭できないのですが、真面

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算命学余話 #R1「守護神の不在を考える」/バックナンバー

 心理学の世界に認知的不協和理論というのがあるそうです。それによれば、人間の頭は日々物事を合理的に判断するために、辻褄の合わないこと(不協和)があっても何とか整合性を見出そうとあがくようにできており、時には屁理屈をこねて、客観的に明らかに間違っていることであっても、その人の頭の中で納得を得るために敢えて黒を白と判断・主張することが往々にしてあるのだということです。  こうした偏った個人的主観が社会の客観性と著しく乖離した時に、最近流行りのストーカー犯罪などの形となって具現する

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