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【ただの感想文と自分語り】ひげを剃る。そして女子高生を拾う。

はじめまして。木冬です。
普段はスマブラ、ポケモンカード、動画制作などしております。

今回は『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』略してひげひろを読んでとても面白かったので、タイトルの通り読書感想文を長すぎない程度にゆるっと書いていきます。

☆なぜこの本を手に取ったか(自分語りパート)

さて、今回はただのオタクの感想文です。久々にライトノベルを読みました。僕は一応世間で言うところのオタクにカテゴライズされる人種ではありますが、アニメは見ない映画は見ないラノベは中学生以来まともに読んでない、漫画は数タイトルを本屋で新刊が出てるのに気づき次第買う程度で、基本的には動画制作とゲームのオタクです。

一応ライトノベルは中学生時代にそこそこオタクしており、中学2年~3年で200冊くらいは読んだかと思います。それでも高校生になると自然と離れてしまいました。

ではなぜ僕がこれを手に取ったかというと、ひとえに帯の文句で対象年齢の高さがうかがえたからです。

"仕事でつかれたアナタに。" これを見たときに、おや?仕事してる人をメインターゲットに作られたのかな? と思いました。

僕の中のラノベのイメージと言えば、中高生向けでキャラに萌えてもらうみたいなそんな感じでした。現在のラノベがどういう立ち位置なのかは知りませんが、僕のイメージはそのくらいでストップしています。

別に仕事につかれているわけではないけど、何となくカワイイ美少女が萌え萌え~~~みたいなノリの話ではないんだなということを察して購入しました。

僕がなぜ高校生になってからラノベを読まなくなったかというと、動画編集と出会って昼は放送部で、夜は家で動画を作っていたからというのもあるとは思いますが、それ以上に「キャラ萌え」というのに疲れたからというのがあると思います。

なんか俺美少女コンテンツ消費するのに向いてねえなと。

それは今でも思っていて、アイドルコンテンツ(ラブライブ!とかアイマス)とかはイマイチハマらなかったし、Vtuberも自分が作る側でなかったらもう情報を仕入れることすらしていなかっただろうし(大学時代に動画系の企業でインターンをしていた)、アニメも映画もなんか肌に合わないんですよね。

戦闘狂のごとく専ら対戦ゲームに高じたり、いっぱしのクリエイター目指して動画作ってる方が肌にあってるなということに気付いたので、萌えコンテンツのライトノベルからは自然と距離を置いていました。

そんな僕ではありましたが、新宿のアニメイトにたまたまふらっと立ち寄った時にたまたまこの本の帯を目にしました。
なんかTwitterで見たことある? っけ? と思いつつ自然とこの本を持ってレジに向かっていました。

ひげひろはまさに学生ではなく、社会人に読んで欲しい物語です。どうやら初版は2018年でその頃僕はまだ学生なので、2020年の今この物語と出会えて非常にラッキーでした。

☆あらすじと感想文(ネタバレなし)

まず、この物語は主人公の"吉田"が会社の上司後藤さんにフラれるところから始まります。
フラれてヤケ酒の帰りに千鳥足で歩いてるところにポツンと座ってる家出女子高生、その子が「ヤらせてあげるから泊めて」と言います。
でも吉田は女子高生に興味は無いし、俺は後藤さん一筋だからと頑なに手を出しません。身体を許すのではなく、家事全般をやってもらうことを条件に沙優を住まわせます。沙優がいることによって家出してから今まで男と利用する/される視点でしか関わってこなかった沙優は吉田の無償の優しさに触れて価値観が変わっていく……
だいたいこんな感じでしょうか。

◯吉田さんの設定
この物語、なんかよくわかんないけど登場人物が自分と共通点あるなぁと思いながら読んでいました。
吉田さんはIT企業に勤めてるし、沙優ちゃんは北海道出身だし、三島さんは新人だし。(後藤さんはまだ1巻だと他のキャラほど深く掘り下げられないので、何かしら共通点があるといいなぁと思いつつ)
特に吉田さんのこれといった趣味もなく5年間仕事しかしてこなかったというキャラクター設定は多くのオタクに響きそうだな〜と思いながら読んでました。
世の中、「別に何かに秀でてるわけではないけど何となくオタク系の文化が好きだからオタクにカテゴライズされている人」って多いと勝手に思ってて、そう言う人が吉田さんに自己投影しやすい設定になってるのかな〜と読みながら感じました。
世の中自分のアイデンティティをちゃんと自信持って言える人の方が少ないでしょうから、吉田さんがただの仕事に真面目なオッサンという設定はなんとなく腑に落ちましたし、これによって沙優との関係も自然に描けている気がするし、また多くのオタクにも共感を得られそうだな〜とか考えながら読んでました。

◯新人の三島さん
また、三島さんの勤務態度に対する考え方は僕とかなり通じるところがあって、僕も勤務態度は悪い方なので(椅子に座ってる間も集中してるとは言い難いし、仕事に飽きたら席を立って散歩しに行ったり)、三島さんの言うこともまあまあわかるんですよね。ただ、三島さんはこの会社でうまく立ち回りたいから、僕は勤務時間が終わってからが僕の人生の今の舞台(スマブラとかポケカとか動画編集とか)だと思ってるので、仕事に100%情熱は捧げる気にならないからって理由の違いはありますが。

◯ただの性癖の話
あと、ここめっちゃ大事なんすけど、僕非処女の女の子好きなんすよね(果たしてこれをnote1発目の記事に書いて良いのか???)。
しかも、沙優の場合は好きでもない相手に身体を許しているわけですから、価値観のバグが要所で見られて二重でグッド。


てなことで雑な感想文でした。以下はネタバレありで好きなシーンを欠いてるので、未読の方はここでブラウザバックしてください。また何かの記事で会いましょう。それでは。


☆ネタバレありの感想文
以下はあなたがこの本を読了してから読んでください。単純にネタバレだし、何よりあなたが読み終わった後でもう1回この記事に足を運んでくれたら閲覧数が1増えますので()


















(以下ネタバレ)
最後に沙優が下着で吉田を誘惑するシーン、その前に沙優が過去を夢に見たシーンとの描写の対比が良かったですね。
過去男に身体を許した描写が極めて冷静に心理描写がなされていたのに対して、沙優が下着で迫るシーンは吉田とのやりとりの中で顔を赤くするというのが、沙優も貞操観念が完全に壊れてしまったわけではなくて、自分がプラスの感情を持っている相手にはちゃんと顔を赤くすると言う年相応の挙動をするんだなぁ と思い、ちょっとイシツブテみたいな声が出てしまいました。僕はいわゆるエモさを感じると部屋で1人でイシツブテみたいな鳴き声を発することに定評があります(は?)。
とはいえ、いくらプラスの感情を持っているとはいえ、まだこの段階で身体を差し出すというのはやはり沙優の歪な価値観が見られて大変良かったです。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

2巻以降の感想文を書くつもりはありませんが、何かまた新しい本の1巻とかを手に取った際は感想文書こうかな~と思います。

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