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雑草と靴下

今住んでいるマンションは、小さな庭が付いていて、そのこともここに住みたいと思った理由のひとつでした。

私が生まれ育った実家のマンションは、前に大きな公園があって、子どもの頃は毎日のように草木の中で遊んでいたからか、
大人になっても植物があるとなぜかとてもほっとします。
(とはいえ、アウトドアは全般的に苦手。なんでだろう......)

小さな庭がある、なんて書くとなんだか聞こえはいいけれど、
実際は雑草との終わりなき戦いがセットで付いてまわって、虫におびえながら、夏は虫に刺されながら、地味に草むしりをしています。

抜いても抜いても生えてくる、タイルの隙間からも生えてくる雑草を見ていると、生命力というか野生の力って本当にすごいなと思う。
今年の春のはじまりは特に、草とか木が芽吹くエネルギーみたいなものを強く感じて、なんかこっちもちゃんと強く生きないと吸い取られるな、みたいな気持ちになりました。

新芽はやっぱりツヤツヤで、人間と同じだなぁと思ったり。

雑草と一括りで呼んでいるけれど、何が雑草で何が雑草じゃないかなんて、本当はきまりがあるわけではないし、
小さくて可憐な花を咲かせている草を見つけると、なんとなく残してしまう自分もいます。

最近私が異常に聴きまくっているイエローモンキー の曲の中に、

この恋は人から見れば5足で1000円の靴下さ

という歌詞が出てきて、
まさにそうだなぁと思った。
側から見たら雑草かもしれないけれど、自分にとっては宝物だったりして、
そういうことって実はたくさんある、と、
草むしりをしながらぼんやりと考えたりしています。
(それにしても5足で1000円はさすがに安い...)

#イラスト #エッセイ #コラム

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