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新入社員という存在の価値について

週末の午前中はほぼ毎週ピラティスのプライベートレッスンに通っている。気づけばもう4年以上続いている、今の私の生活の中で唯一の運動。

今朝も9時からピラティスだった。私にとってはいつもの、毎週の習慣だけど、ひとつ違うのは、今日は私のセッションを、そのピラティススタジオに4月から新入社員として入社予定の方が担当するということ。研修中ということで無料でセッションしていただけることになった。

研修中といってもいつものセッションと変わらず、すごく丁寧に細かいところまで見ていただいて、この1週間心身共にいろんなものを背負ってガタガタになっていた身体をニュートラルな状態に戻してもらえた。彼の一生懸命さが自然と伝わってきて、いつもよりもっとエクササイズに集中できたような気もする。

終わったあとアンケートを書いたけど、改善点なんて特に見当たらなかったし、ありがとうございましたとこれからがんばってね!っていう気持ちしかなかった。
スタジオを出るときも元気な声で送り出してくれて、帰り道、会社が新入社員を採用する価値の大きさにちょっと泣きそうになってしまった。

新入社員のことをフレッシュマン、なんて呼ぶけれど、文字通り、そのフレッシュなパワーはお金で買えない価値だと思う。不慣れなこともたくさんあるから、そのぶん時間がかかったり失敗することもあるけれど、あのフレッシュ感、キラキラした感じ、一生懸命でひたむきな姿勢はそれだけで人の胸を打つ。

いつかのカロリーメイトのCM

私にもたぶん、そんなときがあった。新入社員のとき、できないことがほとんどだけど、見るもの聞くものすべてが新鮮で、出版社の編集者になれたことが嬉しくて、たぶんキラキラした目をしてたと思う。
もちろん本人たちはそんな自覚は全くなかったけれど、私たちの放つキラキラした存在感が、もしかしたら会社の人たちに少なからず影響を与えてたのかもしれない。
そのキラキラの目は残念ながら瞬く間に曇っていってしまうのだけれど。

リモートワークが普及した今の時代、新入社員の方々が仕事を覚えるのは昔より難しい部分もあるかもしれない。既存の大人たちも、新人さんたちのキラキラを享受する機会がぐっと減っていることは、後々ボディブローのように効いてくるような気もする。

年が上だから、経験があるから、お金をたくさん稼いでるからなどという理由で人と人とのあいだに上下や優劣はなく、どんな人にも唯一無二の原石が眠っていて、その原石を削り出したとき、すごい光を放って唯一無二のエネルギーを放つんだろうと、最近改めて感じている。



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