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桜はまだ咲かない

私は躁鬱病ってほどではないんだろうけど気分のアップダウンが激しく、ここ数ヶ月はいい感じにアップ状態を維持してたけど、先週くらいからだんだんと雲行きが怪しくなってきて、ああ、またこの時期が来てしまったかと、冷えた気持ちで自分のことを観察していた。

花を買ったり、ちょっといいランチを食べに行ったり、クラシクスザスモールラグジュアリできれいな色のハンカチを買ってイニシャルを刺繍してもらったり、ネイルを真っ赤にしたり、エルメスとかグッチのビビッドな口紅を買ったり、あの手この手で自分を甘やかしてなんとかかんとか落ちすぎない位置をキープしてる。でも、少し前みたいに気分が晴れやかで無敵な状態にはまだ戻らない。

でもこれは坂口恭平さんも書いてたけど、鬱っぽいときにこそ、なぜか新しいアイディアとか文章とかが生まれる気がする。躁状態のときは楽しいけど、少し表面的な感じもするし、気づかずスルーしてしまう大事なこともある気がする。
ZINEに入れた文章も、結局やるせない気持ちやしんどい時期に書いたものの方が、中身がしっかりしてると思う。

定期的に落ちちゃう自分をなかったことにしないで、のらりくらりと過ごしながら浮上するタイミングを待つしかない。桜も咲く前は寒々しい枝にすぎない。あの枝にピンク色の繊細な花びらが隠れてるなんて表からは全然見えない。

桜が咲く頃、私の心もピンク色に色づいているといいな。

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