子どもと出かけた話
何だかおそろしい病気が流行り出したらしい、と報道されたのは2019年の12月頃だったと思う。あれから3年半、我が家は誰一人コロナにかかることなく、逃げに逃げて、でも逃げきれずに2023/9/2に我が子がコロナにかかった。
最初に上の子が、そして私、下の子、最後に両親と丸々2週間誰かしらがコロナにかかっていた。子どもは熱が下がってからは元気そのもので、でも私と両親は後遺症なのか、味覚障害だったり、疲れやすかったりとスッキリしない状態が続いている。
2023/9/16〜18は三連休で、普段なら「よし、どこかに出かけよう!」となるけれど、さすがに今回は体力回復せねばと家でゆっくりすることにした。
コロナにかかる少し前、古本屋さんで、つげ義春の『貧困旅行記』という本を買った。一泊二泊で近場や少し遠出した観光地に旅行する話で、自分も旅行に行きたいなあとワクワクするような内容だった。他にも、秘湯巡りの漫画や、親子の旅行漫画を読み、ここ最近の私は旅行をしたくてウズウズしている。
そこに、このコロナ後の体調不良だ。出かけたいのに、体力がないため出かけられない。三連休なのに家にいるしかない。どうしても出かけたくて、近所の銭湯に行くことにした。
近所の銭湯は昔ながらの銭湯で、今の家に越してきて20年の間に何度か行っているが、ほとんど誰にも出会わない。本日も、私たち家族が入ると同時に前に入ってた人が出て、貸切状態でお風呂に入ることができた。
シャワーは固定されており、使いにくい。蛇口は水と熱湯がそれぞれ出てくるので、桶の中で混ぜてちょうどいい温度のお湯を作るしかない。不便なのだけど、私はその不便さが好きなのでとても楽しい。
子どもたちはお湯が熱いとかなんとか文句を言いつつ洗って、私もシャワーが使いものにならないので、桶でお湯をかけるもトリートメントが流しきれないなあと思いながらも洗って、洗い終わってからお湯に入った。
営業は15時からで、私たちが入ったのは16時。まだお風呂のお湯が熱くなくて、ちょうどいい。いつもは熱くて入れないという子どもも、お湯に浸かることができた。ジェットバスに背中を打たれ、足の裏を向けてまた打たれ、とても気持ちよかった。
お風呂から出て、サイダーとオロナミンCを買った。上の子は物怖じせずに「オロナミンCください」と言えたけど、下の子は少し恥ずかしいのか上の子についてきてもらって番頭さんに「サイダーとオロナミンCください」と伝えていた。
夕飯には少しはやいけど、旅行っぽいものを食べないなと蕎麦屋さんに行った。
蕎麦屋さんは、中央に囲炉裏があり、鎧兜や銃が飾られていて、観光地にありそうなお店でとてもよかった。下の子は鎧兜が怖いと近くの席に座らず、上の子は物珍しそうに見ていた。ちょうど笑点が放送されていて、座布団ルールを我が子に教えた。
上の子はせいろを、下の子はカレーうどんを、私は天せいろ、それと焼き鳥を頼んだ。
少し前に、下の子と2人で蕎麦屋さんに行ったことがあった。注文を終えて届くまで、子どもはゲームをやり、私は本を読んだ。蕎麦が届いてからは子どもは大人しく食べて、私も自分のペースで食べることができた。やっぱり子ども一人だけだと、外食も楽だなあととても嬉しかったのを覚えている。
が、今回は子どもが2人。それぞれが話しかけてきて、カレーうどんを頼んだのが悪いけど熱いから食べられないとか、ついてきた山葵はなんなんだとか、全く落ち着いて食べられなかった。
2人が食べ終わってからやっと落ち着いて食べられるようになったけど、次は暇だ暇だというので、「お母さん、山葵食べたいからおろしてもらってもいい?」と頼んで時間をつぶしてもらった。食べもしないのに山葵を大量におろしたので、全てつゆに入れたらもうツンとくるどころか喉にきて、さすがに大量すぎた。
食べ終わって家に帰り、まったりして今に至る。
旅行っぽさを味わえたかといえば微妙だけど、体調が全快ではないのでこれが今できる限界だと思う。
体調も少しずつ良くなっているので、もう少し遠出をしたいなあ。
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