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”あの頃の自分が一番受けたいピラティス”

「暖かいお風呂にゆっくりと浸かっていたら、自然と身体が温まって・・」そんなピラティスがあったら・・・と、想像したら笑顔になれませんか?



いつも勤勉かつ頑張ることが当たり前、そのせいで自分にも周りにも
優しくなれなかった若かりし頃の自分自身へ、
そして、そんな未熟な私に無償の愛をくれた2人の子供たちに
このピラティスを捧げます

ピラティスを指導し始めた頃

30代の後半、小学生と保育園の子供を抱えながら、麻酔科医としてのキャリアと並行して勉強を始めたピラティス。週末ごとに通った養成スタジオまでは片道2時間半(笑)・・・試験に向けての勉強は子供たちが寝静まった深夜に開始です。

それでも新しいことへ好奇心と、痛みで苦しむ患者さんにピラティスを還元したい、という強い思いが資格試験合格への厳しい道のりを後押ししてくれました。

私のピラティスインストラクターとしてのキャリアは病院の外来の片隅でスタートしました。実際に患者さんに動いてもらうのは、ペインクリニック外来の診察用ベッドの上の狭いスペースしかありません。

全てのアパレイタスが整然と揃い、綺麗な照明や鏡、観葉植物が並んでいるような
いわゆる「ピラティススタジオ」とは全く程遠い環境です。

しかし、おそらくピラティス氏も最初はこんな状況からスタートしたのでは??
と思いを馳せながら、あれやこれやと工夫を凝らしながら、
ピラティスを模索するこの環境がとても気に入っていました。

立ちはだかる最初の壁

患者さんは全員、長期間に渡り、腰痛や肩こりに悩んでいる人ばかりです。
そのような患者さんに共通している問題は
”身体の変化を感じることができない” 
"内観することが難しい” ということでした。

しかし・・・・

「(先生が)言ってることはわかるんやけど、
それがほんまに何なのかわからんのよ。
それは一体どんな感じがするんか教えてよ。」

ある患者さんの一言で、
”そもそも自分が感じることができていないのでは?” という致命的な問題に
目が覚めたのです。「内観する」ことができていないのは自分自身。

つまり、患者さんは私自身を映す鏡だったのです。

なぜ感じることができないのか?

インスタラクターは「自分が感じることができること」しか人に伝えることができません。それゆえに、しっかり観察しないと見えないような僅かな変化に気づいたり、自分の内側に起こっていることを、自分の言葉で言語化できる能力が必要とされます。

それにもかかわらず、その頃の私は、自分の中に湧いてくる気持ちや、感情を完全に無視していました。

あまりにも多忙で、同じことが延々と繰り返される毎日・・・とにかく目の前に次々と出てくる、いわゆる「やるべきこと」をこなし、「良いお母さん」「良い先生」「良い女性」と言われるために、自分の素直な気持ちをケアする余裕はありませんでした。

人に聞いてもらったら、すぐに楽になれるような、ほんの少しの悲しさや落胆、焦り、怒りなど、マイナスの感情を話す相手もなく、時間もないまま、気付いたら何年も経過してしまっていて、心が完全に麻痺してしまっていたのです。

慢性的な腰痛や肩こりで病院にくる患者さんも全く同じ。

少しの不具合や身体の異変に最初は気づいていても、それにちゃんと時間を取ったり、相談する余裕がないまま、時間が過ぎてしまって、気づいた時には、なかなか治らない厄介な状態になってしまっていることがほとんど・・・

「みんな、そんなもんでしょ?」
「だって仕方ない」
「(自分が)我慢すれば済むこと」

そんな言い訳で、自分の心の声を黒塗りしてしまって、いや、いちいち耳を傾けていたら、毎日を生きていけないような、何か大きなストレスを抱えていました。

「分からない」「できない」「嫌」を言うことへの抵抗

ピラティスの資格を取ったばかりの30代の後半は、コースで学んだ知識やエクササイズを「とにかく早くアウトプットしたい!!」「いや、しなければ!!」という若干焦りに駆り立てられ

エクササイズの理解に関しても、解剖学や理論は完璧に頭に入っていても、人に伝える上で一番大事な「このように動いたら、自分はどう感じるのか?」というところにまで、焦点を当てていませんでした。

なぜって・・・・それは「分からなかった」から。

その頃の私は、背骨が硬くて、ロールアップもダウンも、歯を食いしばりながらやっていたので、練習の度に鎮痛剤が必要なくらい(笑)・・でも、これを続けていたらいつかはしなやかに動ける日が来るんだ、と思い込んでいて

それよりも、「できない」「わからない」と思っている自分の存在を認めると、目の前の試験に向けての勉強が前に進まないし、とにかく覚えることだけで一杯一杯で・・・

その上、自分の周りの同期は、自分よりもずっと仕上がっているように見えてしまい、もっと焦りに追い討ちがかかり、今更ながら「これ分からない」「できない」ということもできず、

だから、「どう感じる?」と聞かれても、「ま、こんなもんでしょ?」としか
答えることができませんでした。そんなモヤモヤしたままの状態で、「みんな同じじゃない?」「いつかわかる時が来るでしょ?」というように無意識に諦めてしまっていて、自分自身を納得させていたように思います。

今になって思えば、もっと早くに「それ、全然分かりません」「何が変わったのか感じることができません」「それは私には難しい」「それは嫌だ」と自分の気持ちに素直になり、弱い自分を認め、もっと「自分に優しく」なっていたら・・

それは、日常生活でも全く同じ、と気付いたのは、なんとほんの最近のこと。
でもそれからは、恐ろしく速いスピードで、私の全てが変化していきました。

「自分に優しい=本当の自立」


ライフワークバランス、自己肯定感、生きがい、という概念が注目され始めたのはほんの最近のことです。

しかし、そのような中で、自分時間、マインドフルネス、自分軸、という類の言葉は、「人生の目的をしっかりと持ち、セルフコントロールもしながら、自分の目標に向かって前進し続ける自立した大人」を表現するために使われているような印象を受けるのは私だけでしょうか?

まるで、「一度きりの人生、そうでないと輝けないよ」というように、言葉だけが1人歩きしているように感じることがありませんか?

あれも、これもやりたいことが多かった若かった頃の私は(今も多いですね^^)、自分のやりたいことに自由に時間もお金も使えて、誰にもとやかく言われずに好きな時にリフレッシュすることが「自立」と、ずっと思っていました。

つまり自分の力で自分のやりたいことに100%エネルギーを注ぐことが出来る状態です。

確かにそうかもしれません。

でも、人生のいろんなステージ(結婚、育児、同居、介護、病気など)において、自由に時間を使えなくなり、自分のキャリアを仕方なく中断せざるを得なかったり、それによって金銭的な不自由が出てきたりすることは、よほど恵まれた環境でない限り、誰もが経験することではないでしょうか。

特に日本では、子育て真っ最中の女性が受ける影響は、男性よりも断然大きいと思います。

「じゃ、子供を預けてフルタイムで働いたら?」
「旦那さんがいるんだったらお金に困るはずないでしょ(笑)?」
「さっさと起業すれば?みんなやってるよ?」

このような正論が飛んできそうですが、それは
「まず自分が健康であり」
「子供の心身が健康で人に預けられる状態で」
「キャリア継続をサポートしてくれる家族の理解」があって
初めて成り立つこと。

しかし世の中には、これとは真逆の状況で、能力が十分に備わっているにもかかわらず、それを存分に発揮することができない女性がたくさん存在することを私は知っています。

そんなモヤモヤと葛藤している皆さんと昔の自分自身に伝えたいのは、我慢して持ち続けていると知らない間に重くなって身動きが取れなくなる3つのお荷物の存在です。

「こうでないといけない」というこだわり
「好きだった昔の自分に捉われる」プライド
「毎日頑張っているのに感謝されない」という被害者意識

私の知人はこの三つを「人間のアキレス腱」といっていました(拍手!)。

「こうでなくても大丈夫」
「今の自分もなかなかいいかも」
「それ今日やらなくても誰も死なないし、無理する必要ないよね(笑)」

読むだけでも勝手に口角が上がってきませんか?

そして、それでも辛い時には、
我慢せず素直に両手をあげて
「助けてほしい」と伝えて自分を守ってください。

この世の中で唯一無二の存在である自分。
この混沌とした世界で、自分を守り、
自分に優しくあることは、自分を強くサポートしくれ、
その本当の目的は自立することではないでしょうか?

「世界で一番自分に優しいピラティス」を通して私が伝えたいこと


皆さんは、どうしてピラティスを始めようと思いましたか?

おそらく皆さんそれぞれに理由があり、皆さんを動かす大切な原動力に
なっていますね。想像するにやはり
「健康になりたい」
「不調から解放されたい」
といった方が多いのではないでしょうか?

私の場合は、
「慢性的な不調で悩む患者さんが
ピラティスでご自身の心身に向き合えるようになること、
そしてピラティスでさまざまな苦痛から解放される可能性を伝えたい」
という気持ちが原動力です。

私が、「世界で一番自分に優しいピラティス」を通して
世の中の勤勉な全てのインストラクター
ピラティス愛好家の方
ピラティスを始めようと思っている方

そして

「身体を動かしたいけ何をすればいいかわからない」
「痛みが出るのが怖い」
「怪我をしているから難しいのでは・・」
と、思ってなかなか一歩を踏み出せない方達

そんな全ての人に伝えたいことがあります

それは、人間を含め全ての生物には、身体を動かすことで
自然に調子が良くなるようなシステムが備わっている
ということ

そして、それは身体を激しく使うような動きではなく
ゆったりと呼吸を感じながら動ける強度で十分なのです

なぜなら、呼吸そのものが全身運動であり、

コア、循環(血液、リンパ、脳脊髄液)、免疫、自律神経、
筋膜システム、精神など

人間が健康に毎日を生きていく上で必要なことの全てに
良い影響を与えてくれるように細胞レベルから作られているのです

どんなに強度が高く、
可動域が大きな上級レベルのエクササイズでも
最初は細かく分解して、段階的に練習しますが
ネックとなるのは最終的には「呼吸」であることは
経験のあるインストラクターなら誰もが理解しているはずです

そのような理由から
「ピラティスとは、質の良い呼吸が無意識レベルで可能になる身体を作るためのトレーニング」と私は理解しています

「世界で一番自分に優しいピラティス」は
世界一ユニバーサルでサステナブルであることを宣言します

呼吸によって身体が緩み、
身体が中心から少しずつ外へ広がり
生まれたスペースのなかで
体液が循環し始める

つまり「生きているということ」を静かに感じるピラティスです

世の中にどんなメソッドがあっても
私のピラティスは常にそうでありたいと思います

しかし
今まで運動したことがなく
あちこちに不調を抱え
痛みが出ることを恐れている人がたくさんいます

また精神的、社会的な事情が理由で
時間や金銭的に余裕がなく定期的に
スタジオに通うことが難しい・・
そのような人たちもたくさんいます

そのような人たちにも

安心できて
痛みがなく
わかりやすく
時間や金銭的な制約が限りなく少なく
自分でも簡単にできて
頑張る必要がないのに

「あ、呼吸しやすい!」と感じてもらえて
人間の身体の素晴らしさ
生きていることへの感謝と畏敬の念
そのようなものが自然に伝わったらいいな・・・

そんな気持ちで生まれて、現在も成長中の
「世界で一番自分に優しいピラティス」

いよいよ
来週10/10 木曜日
私の人生のターニングポイントとなった
宮崎青島にて、初回リリースします!!







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