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グロンギ族とロード怪人(アンノウン)を思い出している

唐突に気になったので仮面ライダークウガの敵、「グロンギ族」を調べている。

本編である程度の理由や説明はあったものの、結局何のためにゲゲルを行っていたのか不明のまま終わりました。
ン・ダグバ・ゼバがクウガを倒し後はどうするのか?
仮面ライダークウガである五代雄介はリント(※獲物である人間)の一人としかみなされていないので特にダグバの目的は変わらないかもしれません。
後は、他の「ン」の存在。

魅力的な敵怪人は結構多いものの、アンノウンはデザイン以外、私は魅力を感じないのです。

このアンノウンが「エイリアン」のような生命体なら話は違っていました。

クウガの場合も序盤のズ集団は復活後に人間を襲った謎の生物ではあったものの、アンノウンは種族同士が連携を取れているのにアギトへ覚醒する人間以外も殺して闇の力(※アギト世界の敵のトップ)からお咎めなしなど、闇の力がただ傲慢な神らしき存在としか見えず味方陣営がただ損をするだけの戦いが観ていて辛かったです。

アンノウンについて本編以外の説明は山ほどあるものの、どれもしっくり来ないのは自分がアンノウンの設定が苦手なのかもしれません。

仮面ライダーアギトは好きなので自分は神に近い存在が嫌いなのでしょう。
(※後の仮面ライダー龍騎のミラーモンスターも理由が無い生命体でもっと理不尽に人を襲うのにと言われそうですがミラーモンスターは寒咲兄妹が産んだ動植物という私の認識があるので、単純にアンノウンに思う所があるだけかも知れません。)

今も昔も個人的に仮面ライダークウガで好きなシーンが多いのはメ・ギノガ・デの戦闘までですね。
五代雄介の心境の変化は終盤だと観ていて辛くもあり、かっこよくもあるのですがグロンギ族やゴ集団への怒りが暴走していく姿が丁寧なのはいいもののズ集団やメ集団も酷い殺し方をしていたのに?とは考えてしまう。
大抵その回は井上敏樹さんが担当しておりますが。
何だか憎めない。

ただ今思えば五代雄介の余裕が無くなり、今まで秘めていた犠牲者に対する気持ちの現れなのかもしれません。
それが理由で黒い目のアルティメットフォームになるかもしれないという危機は描写されていましたから。

ゴ集団のバベル、ジャーザにあまり興味が湧かないのはゲゲルのやり方が高度だからかもしれませんし、人間態と怪人態の切り分けが上手かったからかもしれませんが。

もし、アンノウンがアンノウン同士の会話や掛け合いがあったら今、自分が抱く感想はなかったかも知れません。
ミラーモンスターは異次元の動物ですが契約を結べば変身者とのやり取りは出来るような描写もありましたし。
それもある意味アンノウンの個性かつアギトの世界観ではあるので制作陣営の凄さではあります。

今となっては五代雄介も戦闘タイプだったのかな?と感じる事もあります。
本心は誰にも打ち明けない青年。
それは津上翔一その一人にも受け継がれ、氷川誠や芦原涼が例え報われなくても戦い、生き続ける必要のある運命に抗うアギト勢力だからかもしれません。

普段はそういう面は無いものの、やることはやるという。
物凄い良い人ではないけれど他者の巻き込み方や付き合い方が多分人から見て頬っておけない。
底が知れない人達ではある。
五代雄介も自分自身の事は語らず物語を終わらせているので掘り下げのあるグロンギ族とは対称的だなあとは思いました。
だから五代雄介が可哀想と思うファンがいるのも知っている。

グロンギ族も終始、人間をゲゲルの獲物としか見ておらず、他の動植物も餌としか見ていなくて言語のやり取りも考えの相違で分かり合えない辺り、蘇ってはいけない古代人なのが不気味ですね。
存在意義を探るのは上位のグロンギである「ラ・バルバ・デ」だけというのも徹底した戦闘種族というのも未だに人間が共感する理由が生まれない危うさを保っている。
そして人類で太刀打ち出来そうなのがクウガと五代雄介というのも。

小説版を読んでも五代雄介が戻ってきたかはぼかされていました。
私が覚えていないだけなら失礼。

放映されて23年、22年が経つこの仮面ライダー二作品はただの思い出だけでなく自分の人生に密接に関わる理由と悲哀が込められている気がしてならない。

昔、一緒に語った友といくら話しても飽きる事はなかった。
金欠で周年なのにBlu-rayが買えなくても不思議と何も思わなかったから自分の中ではもう過去になったとばかり思っていたのに。

友は「敵が好きなんだね。」
と言っていましたが、味方陣営とは逆に謎が多かったからのめり込んでいるだけだったのかもしれません。

話は令和になりますが、仮面ライダーギーツで仮面ライダーパンクジャック(※正体はネタバレになるので伏せますが)と本来叶えたい願いについて言及があったシーンを観て全仮面ライダー再熱という影響もあったので過去を思い出していました。

灰色の継続。


それが、生きる事に繋がる事に未だ理解は出来ても納得出来ないのは自分だけではないという作品かも知れませんね。

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