立ち消えになる余生
繰り返されるだけのしがらみとおろかさを何度も何度も見せつけられては未練も残らない。
そのはずだというのに久しぶりに夜を歩き回ったらどっかオールしようと考えたくなるくらいには気分がよくなっていた。
カラオケ好きなのに楽器は弾けないと自分を責めすぎていた。
きらきら星は弾けるじゃない!!
できることを知って練習をすることを軽く見ていた現実を受け入れて逆に音楽をたのしもう思った。
いつも目的は何かと聞かれれば毎回毎回違っていた。
うそをついていたわけじゃない。
思っていたより気分屋なだけだった。
それが結構今までダメージを与えていたことをやっと知って振り返るともう違う。
夜風は気持ちがよくて、音が聞けるうちに一つか二つは楽器を弾きたい。
消えた邪念に残る余生。
まだまだこれからなのか。
どうせ現実に生かされるくらいなら少しくらい自分で出来ることで抜け出してみようと決めない力をつけることにしたのだった。
それも余生の過ごし方だと仮説を立てる。
また夜風を浴びたらどっか店に行きたくなるくらいの感覚がやってきそうだ。
それは自由になり、固定概念から解脱する……そんな小難しいことはいい。
もう理屈だのこだわりだの。
そんなのとは卒業だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?