特別な年末年始

 泥棒猫です。

 2021年の幕開けは、FaceTimeで彼と一緒に日本時間と彼の赴任先の現地時間。つまり2回迎えた。

 思えば昨年から、本当に異例の事態。想像していなかった展開だ。

 そもそも彼は奥さんを伴って海外赴任をするはずで、今回のコロナ禍でそれが当分延期になり単身で渡航。

 それにより前よりよっぽど頻繁に連絡も取れている。渡航以来、寝る前に一時間ばかりFaceTimeで話すのが日課になった。

 日本にいたときのほうがよっぽど不自由だったと思うわ。

 彼が帰宅したら、なかなか連絡取れなかったもの。

 

 そしてクリスマスカードも年賀状も送ることができた。こんな日が来るなんてね。単身赴任の今だけだよ。

 

 年末のカウントダウンを２回ともできたのも、今だけだろうな。

 本当に特別な年末年始なんだ。

 そのことに感謝しよう。

 コロナで世界が様変わりしたことは間違いないけれど、不倫遠距離恋愛にはプラスに作用している。

 「これを当たり前のように享受していたら、いずれ取り上げられた時の落差に耐えられる？」

 と友人に聞かれた。

 ほんと、その通り。

 私、いい気になってない？

「でもいい気になれるときになってたほうがいいよ。いついい気になるんですか？って話じゃん。不倫って。」とも。

 明るく楽しい未来だけじゃない。

 でも暗いだけじゃない。

 明日が見えないって、悪くない気もするんだけど、そんなこと言えるのも「いい気になってる」気がして、気が引ける。

 とにかく特別な時間にいることは間違いなさそうだ。