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拝啓、2020年さま。

拝啓、2020年さま。
どうもありがとう。

思いもかけない大変な一年になりましたけれど
今こうしてあなたにおくる言葉をと思うと
やはりこの言葉がいちばん相応しいと思うのです。

「世界よ、ひっくり返れ」と無責任に思ったりもしましたが、
どうやらひっくり返りはしませんでした。

ひっくり返りはしなかったけれど
私たちの日常は大きく歪みました。
その変化における戸惑いや悲しみや苦しみのなかで
喘ぎ、踠き、足掻きました。
そしてその過程や模索のなかで(場合によってはそこからの逃避によって)
“豊かさ・幸せの指標”が、
何かに向かって動きはじめた気がするのです。
静かに。そして確かに。

《私たちは誰もが、自分の幸せを自分で選び取っていい》

そして
本来であれば当たり前であるべき”そんな世界“を選び取るのは、
“私達自身”なのだと、
あなたは私たちに示唆してくれたように思うのです。

変化にただ身を委ねるのではなく。
誰かの後ろをただ付いていくのではなく。
この変化の中でこそ、
自らの意志で
自らの選び取りたい未来へ向かって
”自分で“舵を取るときが来たのだと。

2020年さま。
あなたは間違いなく、人類の歴史に大きな項目を記しました。
私たちは、あなたのことをこの先当分忘れないでしょう。

あなたに記されたその項目を、
すべての命にとって
すべての存在にとって
幸せな岐路とできるかどうか。

どうぞ、これからの私たちを見ていてください。

追伸
あなたが私に齎してくれた愛しき時間の写真を添えておきます。

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咲匂企画公演『はら、はらり』より。


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PRAY▶︎第二回公演『滝の白糸』より


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吉原の地、二代目高尾太夫の墓前にて


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stayhome一人芝居 at Theatre『ブラッディ・スペッツァティーノ』の相棒、スペッツァティーノ氏。


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stayhome一人芝居『この窓から見下ろす、真実』より


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最愛の夫に感謝。

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