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超修羅場なのに泣いて笑って共感できる。Netflixで配信中『医師チャ・ジョンスク』の見どころ3つ。


Netflixで毎週配信中の新ドラマ『医師チャ・ジョンスク』。最近では、視聴率が『梨泰院クラス』を追い越し、『夫婦の世界』『財閥家の末息子』『SKYキャッスル』に次いで、JTBCの中で歴代4位と報じられた。

「一度見始めたら、もう止まらない。」「これは……私の物語かな。」「分かる、その気持ちが痛いほど分かる。」そんな共感できる要素がたっぷり入りつつも、声を出して思いっきり笑い、主人公を応援したくなるドラマだ。本ページでは、そんな『医師チャ・ジョンスク』の見どころを3つ紹介したい

あらすじ

 20年間専業主婦のチャ・ジョンスク(オム・ジョンファ)は、夫や子どもをサポートするために、毎日忙しい日々を過ごしていた。同居している姑からは、心ない言葉を言われるも、ぐっと堪える日々。そんなある日、デパートで倒れてしまい、病気を患っていることに気付く。
そして、手術日が近づくなか今まで見えていなかった夫の本性が見え始め、諦めていた医師の夢と向き合おうと決意する。そこで必死に試験を受けたジョンスクは、夫と同じ病院で働くことになり……。

見どころ①超絶な修羅場

 風呂敷を大きく広げながらも、物語が散らばりすぎず綺麗に纏まりながら進んでいくのが不思議な本作。その理由の一つとなるのが「クサン大学病院」だと思う。長年連れ添った夫ソ・イノが、実は初恋の相手チェ・スンヒと不倫しているのだが、彼らは同じ職場(クサン大学病院)で働いている。そこに、イノの実の息子ソ・ジョンミンと妻チャ・ジョンスクが加わってくるのだ。

クサン大学病院に何かしら縁を持ったキャラクターが集まり、職場が超修羅場に変わったと思うのは、まだ早い。今にも恋の三角関係に発展しそうなエリート医師ロイ・キムなど、ここから更に登場人物は増えて絡み合っていく。点と点が病院で繋がるたびに、画面が大渋滞してくるのが本作の面白いポイントの一つだと思う。

見どころ②超えない一線

 夫の不倫を疑うジョンスクの行動や、不倫に気付いた後の自身の誕生日会で取る行動など、絶妙な塩梅でリアルさを残しているのが共感してしまうポイント。

『ペントハウス』や『SKYキャッスル』『夫婦の世界』が斜め上過ぎて予想できないサスペンスだとすると、本作は絶妙にリアルでちょっとあり得そうな人生ドラマではないかと思う。前者は、作品ごとに違いはあるが、死んだと思った人が生き返ったり、銃が出てきたり、監禁されたりなどと展開が読めないからこそ夢中になる。後者は、現実世界に置き換えた時に、ギリギリありそうな、なさそうな、そんな演出がされている。

そして、その演出にスパイスを加えるのが、ベテラン俳優陣だ。クラシックでそんなに肩をキレッキレに動かしながら踊る人いる?!や、手術後の最初の一言はそれか!!!!など、一度観たら忘れられないようなシーンが多いと思う笑。

見どころ③等身大の主人公

 朝起きてから寝るまで、家のために必死に家事をしていたジョンスク。医学部を卒業後、夢を諦めていた彼女は病気を機に働き始めるが、悩みは尽きない。

初めての仕事に叱られ、子どもの受験と向き合い、家と職場の往復に疲れ果てて化粧も落とさず寝落ちしそうになる日々。夜遅い時間に夜風に当たりながら乗るバイクで感じる解放感。信じていた夫との生活が一瞬で崩れ去り、何を信じて生きていけば良いか分からなくなる虚無感

それでも一歩踏み出したくなるような、誰かの褒め言葉や背中を押してくれるワンフレーズ。そんな苦しさと、緊張した心を抱きしめるような出来事の往復で、つい涙が出るし共感が止まらなくなる。そして、心のままに一歩踏み出していくジョンスクをカッコ良いと思う。

冒頭の展開で主人公に感情移入ができるように準備ができているというのもあるが、見れば見るほど共感してしまうし、応援したくなるような魅力的なキャラクターだと思う。


折り返し地点に入り、この先どのような展開が待っているのか楽しみで仕方がない本作。続きを待ちたい。