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#84 漫画「ハイキュー」の横断幕から学級目標に想いを馳せる

息子(小二)が漫画「ハイキュー」にハマっている。そして、バレーボールにもハマっている。暇さえあれば外でバレーボールを触り、家で風船を触っている。ボカスカやるから、正直うるさい。しかし、彼のハートについた火を消すことは何人たりとも許されない。いつしか、ジャンプサーブができるようになった彼の運動神経を、心底うらやんでいる父親がここに居る。何でできんの?


話をハイキューに戻すが、この漫画は高校男子バレーの青春群像劇だ。ストーリーはもちろん胸熱なのだが、私が着目したのは、各校の横断幕に踊る文言である。「飛べ」(烏野)「コートを制す」(青葉城西)「繋げ」(音駒)「一球入魂」(梟谷学園)「強者であれ」(白鳥沢)「思い出なんかいらん」(稲荷崎)「質実剛健」(条善寺)「粘りを見せろ」(和久南)「細き流れも大河となる」(椿原)「何度でも立て」(早流川工業)などなど。私が個人的に一番好きなものは鴎台高校の「習慣は第二の天性なり」。自己啓発として、刺さる。


私の学級目標は「元気があれば何でもできる」の一択。これは、敬愛するアントニオ猪木氏の言葉を拝借したものだ。年度始めに、モノマネつき(顔も)で紹介する。「元気ですかー!」のくだりで児童は面を食らう。彼らは猪木を知らないが、この言葉は、じんわりと浸透していく力がある。時代を超えるパワーワードなのだ。ちなみに、昨年度の卒業式後には、児童のアンコールに応えて、保護者の前でモノマネをした。向けられたスマホ、データの消去を望みます。


この言葉には、強制や押しつけがない。「みんなと仲良くしよう」とか「考働」とか、そんな学級目標は嫌だ。私が小学生だったら、「そんなんできねー!」とか「かたっ、何それ?」とか思ってしまう。洋服と同じで、言葉にもセンスが出る。言葉のセンスがいい人は、言葉を一人歩きさせず、サブリミナル的に使う。自分の言葉と行動に一貫性がある。例えば私が、ダルそうなオーラを出し、顔色も悪かったら、「まずお前が元気出せ!」って思われるじゃないですか笑


人間は、教育を受ける中で、自由自在に言語を操ることができるようになる。それだけではなく、言語に意味をもたせることもできる。高校の校訓は今でも覚えており、「そんな人間になることができているかな。」と時々自問したりもする。学級目標が、児童にとってもそういう存在であったらいいなあと思う。そして日本のどこかで、「今日も元気でーす!」と叫びながら、人生を楽しんでいるといいなあと思っている。

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