#75 アルファ世代に変な講釈は不要だ
時は1999年、大学で初めてインターネットなるものに触れた。PHSから携帯に変えたばかりの私にとっては、大海原。ホームページ作成の講義では、もう面白くて面白くて、教官の指示そっちのけで画面と対峙した。バナーを貼り付けたり、画像をコピペしたり、カウンターをつけたり。誰にも教わっていないのに、よくやったものである。ちなみに今でも写メとか(笑)とか!とか使ってしまう世代。今の小学生は凄い。当たり前のように一人一台端末である。私が小学生だったら、話を聞かないで勝手にいじり、取り上げられるのは必至。う、羨ましい。
今日はクラブ(私はパソコンクラブ担当)の日だった。内容はGoogle Formsを活用した、アンケート作成である。Classroomに私が作ったサンプルを貼り付けておいたが、いらない講釈はしないようにしようと決めていた。そしてストリームに以下のような一文を掲載した。「君たちは直感的にコンピュータを操ることができる世代です。最低限の質問には答えますが、あとはDo it yourself精神で頑張ってください。」サンドイッチマン冨澤氏のコントでの決めゼリフ「ちょっと何言ってるかよく分からない。」が聞こえてきそうだが、そこはご愛嬌。アンケートのタイトルだけは「好きな給食アンケート」に決めておいた。まず、落ち着きがないと枕詞がつく児童が動いた。「先生!アンケート内容を好きなポケモンに変えていいですか!?」それはダメです。次に動いたのは雰囲気理系児童。「給食のじゃじゃ麺はオリジナルに寄せていないから、画像貼り付けるわ。」画像貼り付けはまだ私もやっていないのに!想像の斜め上を行く行為は大歓迎。そして、全盛期の香川真司ばりに視野が広い児童は、「質問って複数入れ込むことができるじゃん!じゃあ、主食、おかず、デザートに分けるぜ!」とパスを散らし始めた。もちろん、IT関係にディフェンシブな児童もいる。「先生、分かりません。」すると、待ってましたとばかりに、フォローに行く児童がいる。自分たちでカバーリングできるようになれば、もう私は、レフェリーとして違法行為だけに目を光らせておけばいい。その検索ワードは違法です、イエローカード。
アルファ世代とは、生まれた時からスマホやSNSが当たり前に存在している世代を指すそうだ。どう考えたって、私たちの技能を上回るだろうから、使わせないという一手は悪手でしかない。そして、若手教員にはおっさん・おばさんを啓発してほしい。「先輩、それはねえ、こうやるんすよ。」としたり顔で指導できるチャンス到来(笑)あっ、また(笑)使っちゃった。
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