見出し画像

いきいきと働くために何ができるだろう

ワーク・エンゲージメント

<令和元年版 労働経済の分析[要約版]>(厚生労働省)のp.19に、ワークエンゲージメントという言葉が登場する。

「ワーク・エンゲイジメント」は、「仕事から活力を得ていきいきとしている」(活力)、「仕事に誇りとやりがいを感じている」(熱意)、「仕事に熱心に取り組んでいる」(没頭)の3つが揃った状態として定義される。

この「ワーク・エンゲージメント」は個人の労働生産性、企業の労働生産性、離職率の低下と正の相関がある。個人の視点ではワーク・エンゲージメントを高く保つことのできる企業で働くことが望ましく、それは企業の視点でも同じことだ。

では、今の日本において、このワーク・エンゲージメントはどのような状況なのだろうか。上記白書は令和元年版であり、コロナ禍前夜のデータであるため現在は状況が変わっている可能性があるが今回はこちらを参照元とする。

いきいきしてるか

白書のp.20には以下のように記載されている。

「働きがい」を示すワーク・エンゲイジメント・スコア(以下、「WEスコア」という。)をみると、正社員全体では3.42となっており、「熱意」が3.92と高い一方で、「活力」が2.78と低くなっている。
性別でみると、女性はスコアがやや高く、「活力」が男性より低いが、「熱意」「没頭」が男性より高い。また、年齢別にみると、若い社員のスコアが低い傾向にある。さらに、職位・職責が高くなるほど、スコアは高くなっていく傾向にある。
正社員と限定正社員を比べると、限定正社員の「働きがい」は相対的に高い可能性が示唆された。

このスコアから読み取れることは「いきいきしていない」ということだ。熱意と没頭があるのに、活力はない。誇りは感じている(熱意)し、一生懸命仕事をしている(没頭)けれど、いきいき(活力)とはしていないのだ。

これって、どういうことなんだろう。「やるべきものだ」と捉えて一生懸命仕事はしているけれども、そのままの状態が続くと燃え尽きてしまうのではないか。

内発的動機が道を切り開く

どういったときに活力が湧いてくるか。それそのものに興味があり、取り組みたくてたまらないときだろう。自分自身、もともと仕事に情熱を燃やすタイプではなかった。期待されていることをこなし、流されるようにしてキャリアを形成してきた。そして、そういう生き方も選択肢としてはアリだと考えている。

けれども。

もともと、川の流れに身を委ねるように過ごしていたからこそ、思うことがある。やはり、内発的動機を持ち「せずにおられない」という衝動、いきいきとした活力は強い。誰に頼まれたのでもなく、何が得られるでもなく、それそのものを目的としてドリブンし成長していけるのだ。

そして、その「活力」のスコアが低いということは、個人の内側から湧き上がる衝動というリソースを有効活用できていないということでもある。日本全体でそうだというのだから、なんともこれはもったいない話だ。

いきいきしよう

だから、私がいいたいこととしては「みんなもっといきいきしよう」ということだ。

が、とはいっても急にいきいきしろと言われても無理な相談だ。できるならもうしているだろう。しからば、「いきいき」としている人たちがどのようにいきいきしているかを知ることができたらどうだろう?みんなが「いきいき」するためにとっている行動を知ることができたらどうだろう?

みなさんが「いきいきする」ために心がけていること、やっていること、いきいきしたエピソード、いきいきできなかったエピソードなどいきいきにまつわるエトセトラ。そんな知見を集めたい。そしていきいきしたい。そう思って、今年は「いきいき Advent Calendar 2021」を立ち上げた。

いきいきしている人はもちろんのこと、いきいきしたいと思っている人、しばらくいきいきできず燻っている人、様々な人に参加してもらいたい。こうして「いきいき」の輪を広げ、実際に日本の社会をいきいきさせていきたい。大層なことをいうとワークエンゲージメントスコアを底上げさせたい。

と、いうわけで。みなさんのアドベントカレンダーへの参加、お待ちしています。

いきいきしてるか?俺はできてる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?