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どうしても時間で見積もっちゃうなら、思い切ってテキーラで見積もってみよう


ストーリーポイントを使った見積もり


今回の話ではストーリーポイントでよ見積もりを是とすることを前提においています。な前提に置くかについては @ryuzee さんの以下の記事に詳しいので、「そもそもストーリーポイントの良さがわからない」という方はまずこちらをご覧ください。いってらっしゃい。

おかえりなさい。読みましたか?言わんとしてることはきっとわかってもらえたと思います。

私がストーリーポイントでの見積もりを提案する現場でもそうでした。だいたい、その意義については理解してもらえる。けれども「規模や大きさを表す相対的な数値」という概念がなかなかつかみどころがない。なんとか自分たちが理解しうるところに手繰り寄せようと工夫した結果、「ストーリーポイントなら1-2時間」のような時間への変換が行われてしまうのです。

それまで扱ったことがない概念だから理解しづらいのはわかる。理解しようと、今理解しているものに変換しようとする努力もわかる。でも、時間にしてしまうと「人によって違うよね」「設定した時間いっぱいにタスクがひろがるよね(パーキンソンの法則)」といった馴染み深い課題たちがすぐ押し寄せてくる。さあ、どうしよう。

そうだ。テキーラで喩えよう。

ストーリーポイントをテキーラの数で捉える

テッキーラ!テッキーラ!

テキーラの杯数がタスクのサイズ

さあ、ここで質問です。テキーラ一杯あたりのアルコール量は飲む人によって変わるでしょうか?変わりませんね。それがタスクのサイズです。担当する人に依らず同じサイズなのです。「○○さんが飲むならアルコール15g、XXさんが飲むならアルコール30g」なんてことはありません。

そもそもアルコールをgで表すな

テキーラを飲める杯数が個人のケイパビリティ

ではもう一つ質問です。あなたが飲めるテキーラの量とチームメイトが飲めるテキーラの量は同じですか?違いますよね。いくらでもテキーラを飲み干し無限の彼方へ飛び立つ人もいれば、一杯飲み干すのもキツい、という人もいます。

え?個人の変動幅は時間での見積もりでも表現てきるって?「Aさんがやれば1時間だからBさんは1.5時間」?
その見積もりが有効なこともあるでしょう。しかし人間には様々な変数が内在します。体調や気分、マインドシェアを占める別タスク…外から流入する割り込みタスクもあるかもしれません。変数が多すぎて、見積もりがあてになることは期待しづらいわけです。

さて、このように「一人ひとり飲めるテキーラの量が違う」ということを前提におくと、チーム内でのタスク分配もいくぶんかやりやすくなります。また、新人がジョインしたときに「新人はだいたいテキーラ2杯」などあたりをつけることもできます。だんだんヤバいサークルみたいになってきましたね。

テキーラ飲みすぎると倒れる

自分が飲める量を超えてテキーラを飲んだらどうなるか?テキーラしちゃいますね。そう、オーバーコミットは危険な行為であることが、テキーラにメタファーすることで一瞬で理解できるのです。テキーラ。

という喩えを、ぜひご同僚、支援先にお伝えください

わざわざストーリーポイントについてのnoteを読むような方であれば、「いやいやテキーラなんぞに喩えなくてもストーリーポイントはストーリーポイントだ。酔ってんのか?」と思われたことでしょう。酔ってません。
ではご同僚、支援先はどうでしょう。あなたがストーリーポイントについて理解してほしいと思っている方。アジャイルコーチとして支援している現場の方。
「相対見積もりようわからんのよね」「時間で見積っちゃだめなの?結局はいつ出来るか知りたいわけだし」という方には、ぜひこのテキーラ見積もり術をご紹介ください。
(トチ狂ったアルコール人(あるんちゅ)だと思われたくない方は、わんこそばの杯数など無難なたとえを使うとよいでしょう)

今日はここまで。テキーラ!!

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