連続ドラマ『知らない人んち(仮)』シナリオ
第1話
和室内で逃げ出そうと荷物をまとめ出したきいろだったが、スクープを狙おうと考えが変わり、手がとまった。ふと顔をあげて驚愕!(ここまでが第0話)
⚪️和室内
驚くきいろ、の目の前にジェミの亡霊が立っている!全身血染めのジェミ。顔面蒼白のきいろ。
きいろ「に、に、逃げなきゃ!ここにいちゃ・・・」
ジェミ「いなきゃだめよ!」
亡霊のジェミに手をつかまれるきいろ。叫びたいが怖くて声がでない。すると、きいろの黄色い服の一部が溶けていく。
⚪️女子部屋内
部屋の隅でキャンが小声で電話をしている。
キャン「もしもし、もしもし! さっき連絡くれましたよね? もしもし、もしもし!」
きいろよりも追い込まれた感じのキャン。その手には「鍵」がある。古びたどこかの鍵・・・。その鍵と荷物を持って部屋から出ようとするも、
キャン「!(驚愕)」
キャンが誰かにつかまった。
⚪️暗室の中
目隠しをされて連れてこられるきいろ。きいろの手を引いてきたのは亡霊姿のジェミ。
ジェミ「(きいろの目隠しをとりつつ)いいよ、目を開けて」
きいろ「ほんとに(ジェミは)生きてるの?」
きいろ、怖いがカメラをジェミに向けていく。
ジェミ「いいよ。しっかり撮って、さあ!」
と死んだふりをするジェミ。きいろ、カメラを必死に向けて、
きいろ「みなさん、私は今とんでもないものを発見してしまいました。ご覧ください」
ジェミの遺体(死んだふりだが)を写すきいろ。
きいろ「これはもう赤信号、完全にアウトです」
と演じながらも不測の事態に興奮してくるきいろ。
きいろ「私は、彼女の死の真相をたしかめます」
死んだふりのジェミ、きいろの発言にニヤリとする。
⚪️女子部屋内
刃をつきつけられているのは、キャン。刃を持っているのは、アク!アク、赤いタオルハンカチで吹き出る汗をぬぐっている。
キャン「もうやめよ!キャラに似合わない」
アク「勝手に決めるな」
キャン、アクにばれないようにスカートの下に鍵を隠していく。その様子は謎のカメラで録画されている。
キャン「じゃあ、いいよ。ほんとに刺しなよ。もともと、私はね、お母さんがとんでもない借金をつくったときから自分の人生を諦めてるから、怖くないよ、こんなもの」
と、キャン、自分の胸のあたりを刃に持っていく。
アク「おい、マジでやばいことはよせ」
アクが焦ってくる。
キャン「ふふ。やっぱりキャラ変なんてできないじゃん」
キャン、迷わずに刃を体重をのせた。ブスっと音が響く。
アク「ぎゃあああああ〜!」
⚪️暗室の中
遺体のふりをしているジェミを撮っているきいろ。
きいろ「もう少し手をこっちに、顔の向きもそうですね」
リアルな遺体を撮ろうとしているきいろ。応じるジェミ。そこにアクの絶叫が聞こえてくる。
きいろ「え?えええ?」
ジェミ「(起き上がり)アク、かしら・・・」
きいろ「ええええ〜(恐怖)」
時間、少し経過して〜
ふつうの姿になったジェミときいろ。
きいろ「ジェミさん」
ジェミ「私の後ろについてきて」
きいろ「はい。あ、ジェミさん、なんで私のこと信用してくれたんですか?」
ジェミ「さあね。たぶん、死期が近づいてくると妙に勘が働くんじゃないの」
きいろ「やあだ〜ジェミさん、死期なんて」
きいろ、武器のように構えてカメラを持ってついていく。
暗室のドアがあき、外へ出ていくきいろとジェミ。
⚪️廊下
部屋から出て、二階から一階へ、階段を下りていくきいろとジェミ。二人が出てきたのは「アクの部屋」だった!鍵がかけられたままの謎の部屋ではなかった。そんなことも気がつかずに怖さをころし階下に下りていくきいろ。
(次話へつづく)
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