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「1αnm」DRAMのメリットは?

SKハイニックスがEUV露光技術を使用した1αnmDRAM製品の製造を正式に開始した

🟩「1αnm」DRAMで生産効率が高まる

 1αnm世代は前世代と比較して、同サイズのウエハーから生産されるDRAMチップの数を約25%増加できる。SKハイニクスは「この1αnm DRAMが、世界的なDRAM需要の増加に伴う、世界市場の需給状況の緩和にも貢献するものと期待している」と述べている。さらに新しいプロセスのおかげで、同じ規格のDDRメモリの場合の消費電力は20%削減され電力効率が高くなる。

1α nm プロセスとは

 1α nm プロセスは、1x、1y、1zプロセスに続くDRAM製造に使用される10nmテクノロジーの第4世代のプロセスです。SKハイニクスは1α nm の具体的な配線幅を明確にしていないが、業界では15~14nmとの見方が有力です。

DRAMの10nm世代のプロセス
 2016年~ 第1世代 1x nm (19~18nm)
 2017年~ 第2世代 1y nm (17~16nm)
 2019年~ 第3世代 1z nm (16~15nm)
 2021年~ 第4世代 1α nm (15~14nm)
 202?年~ 第5世代 1β nm (?)

🟩EUV露光技術で微細化

 先端デバイスに用いられる半導体では、回路線幅の超微細化が必要であり、超短波長であるEUV(Extreme Ultraviolet)露光技術の採用が本格的に拡大しております。SKハイニクスはEUVをDRAM製造に採用することで1α nm プロセスので25%の密度向上につながったと利点を強調しています。1α nm EUVプロセスは製造において安定性を示しており、同社は今後すべての製品に使用する予定です。

🟩EUV導入製品

 SKハイニクスは1α nmでのEUV適用の前に、前々世代の1ynm DRAMのごく一部にEUVを用いることで技術検証を行っていたが、大量生産にEUVを適用するのは今回が初めてという。大量生産はスマートフォンやその他のポータブルデバイスでもっとも使われる、8Gビット(Gb)LPDDR4モバイルDRAMから開始した。標準のLPDDR4モバイルDRAM仕様で最速の転送速度である4266Mbpsを安定して実行し、消費電力を20%削減することができるようになる。さらに2020年10月に発表したDDR5規格のDRAMについては、2022年初頭より1α nm EUVプロセスでの生産を行う予定。

ライバルメーカーは

 サムスンは2020年からにDRAM生産にEUVの使用を開始し、マイクロンテクノロジーは2024年に1βnm世代からからEUV使用する予定です。

🟩まとめ 

「1αnm」世代のDRAMは、前世代に比較して生産効率と電力性のが良い

 生産効率向上のメリットは世界的なDRAM需要増加による、半導体不足の解消につなげられる。半導体の微細化は人々の生活がより便利にするでしょう。

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