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はじめてのスポーツファーマシスト活動の為にやった5つの行動

皆様こんんちは、ドーピングガーディアンの清水雅之でございます。

私がスポーツファーマシストの認定を取得したのは2012年、その前の年には東日本大震災があり、認定取得にあたり2011年の5月か6月くらいに最初の基礎講習会を受講するために訪れた新宿が当時計画停電などの影響により、真っ暗であったのをよく覚えています。

スポーツファーマシストになっても活躍の場来ず

2020年現在、全国には約1万人が認定を受けています。しかしながら、多くのスポーツファーマシストはスポーツ現場での活動はおろか、アスリートからのドーピング相談を受けたことも無い方がとても多いかと思います。

私がスポーツファーマシスト認定取得した当初もこれから来る多くのドーピング相談やスポーツ現場での活躍出来る事をワクワクしていました。

現実は多くのスポーツファーマシストと同じく、ドーピング相談も来ず、スポーツ団体からのアンチドーピング研修の依頼などもまったくありませんでした。

今回ははじめてのスポーツファーマシスト活動の機会を得らるまでに実行した5つの事をご紹介いたします。

やった事その① 薬局内のアンチドーピングを完全把握

まずは自分の薬局内にる医療用医薬品と一般用医薬品でドーピング禁止物質になり得るものとアスリートが訪れた時に安心して提供できるものを徹底的に調べ上げました。

医療用医薬品に関しては基本的に処方せんと共に来ることが想定されるので、監査の時間などが取れますが、一般用医薬品に関してはいつ訪れるか予測がつかないため事前にしっかりと成分を把握しておくことが重要です。

また日々の処方せん調剤の際も患者さんがアスリートだと想定して、アンチドーピング観点からの疑似監査などもしてみたりしました。

やった事その② 自分が出来る事を1枚の紙にまとめる

なかなかアンチドーピング活動の機会が得られない日々が続く中、私は近隣のスポーツ関連の団体等に働きかけにいこうと考えました。ただ、実際に薬局の外に出る前に考えたことは

そもそも自分の出来る事は何か?

という事で一度冷静にそもそも誰も知らないスポーツファーマシストの紹介も兼ねて自分の出来る事を資料として置いてこれるようにまとめました。

具体的には
・スポーツファーマシストの紹介
・アンチドーピングの重要性
・アンチドーピング事例
・ドーピング防止相談についての紹介
・アンチドーピング研修について

これらを対象に応じてA4用紙1~2枚にまとめました。例↓

資料①

資料②

※資料中にあるJADA認定商品としてのサプリメントは現在はございません。
※またドーピング規則は定期的に変わりますので資料中の情報は変更する事があります。

やった事その③ 地域の教育機関、スポーツ団体、事業所を訪問

やはり、薬局内にとどまっているだけではスポーツファーマシスト活動の機会を得る事は難しいと考えまずは地元にあるスポーツに関係がありそうな場所をとりあえず、訪問してみる事にしました。

その時に訪問した場所は
・市役所(スポーツ推進課)
・地域の高校・中学校
・ホテル・旅館
・整形外科

薬局薬剤師として仕事をしていると、あまり日常業務と関係しない事業所などを訪問する事がないことに加えてこのような飛び込み営業のような経験も無かったので当時、とても緊張しました。

しかし、スポーツ医療に関わってくるとこれまでにない繋がりや連携が必要となってくるためこのような試みはとても重要になってくるかと思います。

やった事その④ 新聞に投書

これは未だに達成出来ていない目標のひとつになるのですが、世の中ではスポーツファーマシストの活用どころか薬剤師の活用自体も社会に十分に認知されているとは言い難い状況です。

そこで私は地域の新聞社に自分のやりたいこと共に知ってもらいたい事についての想いを投書してみました。その結果、新聞に掲載されて多くの反響を得る事が出来ました。この時、今後のスポーツファーマシスト活動においてもいかにメディアを活用できるか考えながら行動をするきっかけとなりました。

静岡新聞

やった事その⑤ 自分を知ってもらうためSNS活動

今でこそ、TwitterやFacebook、インスタグラム、YouTubeなどを活用しておりますが、当時の私はプライベート用のFacebookしか利用しておりませんでした。しかし、スポーツファーマシストはおろか多くの人が”清水雅之”という薬剤師を知らない現状ではそもそもアンチドーピングのような広域でかつニッチな需要は見つけてもらい活動依頼を受ける事は難しいと考えて、自分やスポーツファーマシストを知ってもらえるようにPRを始めました。まずは自分が十分に熟知しているSNSやブログでアンチドーピング情報を発信したり、Facebook上のコミュニティに参加し交流することから始めました。

その結果、業界誌で取り上げて頂いたり、他県スポーツファーマシストと繋がらせて頂くことが出来ました。

効果は急に現れるものではありませんが、スポーツファーマシストによるアンチドーピングに関するサポートを求めるアスリートは確実に存在するので地味な情報発信でも何かのきっかけでアスリートからのアンチドーピング相談は徐々に頂けるようになりました。

まとめ 狙いやすい目印になろう

これらの事を実行していく中で気づいたのは自分たちの周りにはスポーツファーマシストを必要とするアスリートは確実に存在するという事。

しかし、日々の業務を行う中で薬剤師としてそのアスリートに気づくことはとても難しい。同時にアスリート側からも数多くいる薬剤師の中から信頼して頼れるスポーツファーマシストかどうかはわからないというです。

なので少しでも自分がスポーツファーマシストであると気付いてもらえるかが重要になってきます。

皆様も何か自分が出来るちょっとしたことでアスリートたちがあなたを目指して来れる良い目印を作ってみるのも良いかもしれませんね。


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