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クンビア(コロンビア、アルゼンチン)

コロンビアで19世紀に誕生したっぽいクンビアは、ラジオ・録音文化とともに南米の大衆音楽として根付きました。そのルーツは、奴隷として連れてこられたアフロ系の人々が重要な事を歌とダンスで伝えたもののようです。
2/4拍子のズットコズットコした呑気なリズムからは、レゲエの雰囲気だけでなくアンデスの山岳地帯を思わせる気がします。
00年代、アルゼンチンのクラブZZKでは、クンビアをダンスミュージックしたデジタルクンビアが誕生します。
ベースミュージック下地にクンビアをダンスミュージック化した試みは、すぐ世界に広まり、2010年前後日本でもちょっとブームになったと思います。
ジャマイカのレゲエから派生し主にイギリスで進化したベースミュージックが、南米のクンビアを現代の音楽にした。その時代と土地の移動は、興味深く面白いです。

個人的に面白かったクンビアをご紹介します。

ZZKでもアルゼンチン音響派との親和性も高いと思われたchancha via circuitoは、2018年の3rdアルバムのこの曲でまた違った面を見せ個人的には度肝でした。クンビアでありながら構造がEDM。エモいブリッジが繰り返されるものの、あくまでクンビア。
ちなみにYoutubeでcumbia edmで検索すると水着ウェイウェイのEDMクンビアは結構ありました。それはそれで気になる所です。

テックハウスと結びついて、スットコドッコイ感が減りスタイリッシュになったGhettoKumbeは、なんとなくダークな感じもします。何を歌っているのか気になるところです。

ZZKのコンピレーションで最もUKに近づいてしまったような感じのするvol2のこの曲は、クンビアをチップチューン化して、リズムはジャングル、ラップはダンスホール。様々な文化をごちゃまぜにした一曲でした。

1981年にリリースされたLa colegialaは、大衆クンビアのミリオンセラー大ヒット曲です。典型的なクンビアはこれなんでしょうか。カルディ店内の気分になります。

また、50年代以降の名曲を集めたコンピレーションも出ていました。日曜の午前に聴きたい感じです。やはりカルディ店内感。

ペルーでは70年代にサイケデリックと結びついたサイケデリッククンビアなるものがあったようです。今回記事書くにあたり調べてて知りました。めちゃくちゃ良いので、掘ってみようと思います。

クンビアをYou Tubeで検索すると、一千万再生位してる大ヒット曲や、B-BOYファッションの若者が歌っていたりと、南米に大衆音楽として根付いている事がよくわかりました。アンダーグラウンドな側面だけでは到底語れない面白い音楽です。
アブストラクトヒップホップから南米化したquanticもそういえばコロンビアに移住してましたね。気になりすぎて引っ越したんでしょうか。

広く浅く。それぞれの音楽に深入りせず、幅広さ重視にいろんな音楽を紹介して体系化出来ればと思います。もっと軽くてもいいと思いました。


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