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君は「風雲たけし城」を見たか? #1979 007

芸能界で、「殿」といえば、ビートたけしだ。
「殿」がいつどこから定着したのか、詳しい事はよくわからない。
(「若」というと、今はオードリーの若林らしい)

それでも、「殿」=「ビートたけし」に違和感が全くないのは、
自分が小さいとき、
毎週「殿」を見ていたからだろう。

ビートたけしの「風雲たけし城」。

今、振り返れば、
とんでもない番組だったと思う。

ググると、1986年の放映だったようだ。
ちょうど、自分が1、2年生の頃。
それでも、鮮明に覚えているのは、それだけ番組のインパクト
が強かったからだろう。

一般応募の100人が
サスケさながらの、巨大アスレチックゲームに挑む。
ただ、このゲームがそんな、
生優しいものじゃない。

大きな鉄のような玉をマジ当てされたり、
高いところから泥水に落ちたり、
身体能力と、勘の良さと、そして運でもって
最終ステージまで進むのだ。

素人が体を張って、
賞金を目当てに「殿」まで辿りつく。

何が面白かったのか?と
今、思うと
そのスケールのデカさと、
素人(一般人)対たけし
という、構造だったのかもしれない。

自分は、挑戦者(一般人)に肩入れして
「殿」を倒してくれ!という
思いで見ていた。

でも、不思議なもので
何回に1回かは、殿が負けると、
それはそれで何か寂しい気持ちがしていたものだ。

最終シーンでは、
記憶に間違えがなければ、
殿は戦車を乗り回していた。

戦車かよ!!
と思う一方で、そこへ乗り込む、
殿(毎回、コスプレをしていた)とのギャップを
強烈に覚えている。

こんな番組を見て育ったら
ビートたけしが
巨人に見えてしまっても仕方ない。

やりたい放題
ではないが、
コンプラがなんだの時代

あの勢い
自由
今では炎上してしまうかもしれない
傍若無人な「理不尽」さが
子どもながらに面白かったのだ、と
思う

いまのテレビは
平等や
コンプラが大事だ
それは、世の中がそれを求めているからだろう。

でも、一方で
このままでは、
あの時の爆発的なエネルギーは
やってこないのではないか、とも思うし、

コンテンツが多くなった世の中では、
何か1つの媒体で
爆発的なエネルギーを表現するというのも
難しくなっているのかもしれないとも思う。

今度、この「たけし城」が復活
するらしい。

日本だけでなく、
世界へ放映されるようだ。

その時、昔見たあの「理不尽さ」
のようなものが、残ってくれていたら
と思ってしまうのは、
自分だけだろうか?

もう一度、あの不敵に笑う
圧倒的な強さを持つ「殿」の姿を
見てみたいと自分は思う。


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