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USAでトントントン【2022年ふつうの旅 #24アメリカ vol.1】

観光したり、仕事したり、急に寒くなってZARAで30$のダウン買おうとしたら、あーこれミスやわ60$やわと言われ、結局ユニクロに行ったりする #2022年ふつうの旅

ヒューストン、ボストン、ワシントン。
3つのトンを訪ねた。

ヒューストンに行こうなんて思ってなかった。ただ単に、メキシコ→アメリカで最安値のエアーをとったらカンクン→ヒューストンだっただけだ。

ヒューストンの水道管はブルー

まったく知らなかったが、ヒューストンはテキサス州である。エアビーの宿に到着した時に、ホストがキックボードに乗って登場し、「ウェルカムトゥテキサス!」と言ったので気づいたくらいだ。

車が足

アメリカは車社会である、とは聞いていたが、ヒューストンではそのことを強く感じた。つまり、道に人がいない。正確にいうと皆車で移動しているので、歩道を歩いている人など皆無なのである。

感謝祭シーズンでのぼりがキレイだった

そして、食料品店の扉の前には物乞いがいて、扉を開けてくれる。帰りにチップを要求される。人が道を歩くのは店を出入りする時だけなのだ。格差社会がとっくの昔にベースになっている社会。

理系としてはグッとくる入り口

せっかくヒューストンに来たので、NASA見学ツアーに参加した。あくまでお客様用のセンターであり、実際のオペレーションルームや開発中のシャトルなどはもちろん見ることができなかったが、クソデカいSATURN Vアルテミス計画、昔のシャトルなどを見学できて理系マインドが高まった。機体の腹部分にカーボンぽい強化繊維の跡が見られて、人力飛行機を連想する。CFRP(炭素強化繊維)という単語を20年ぶりに思い出した。

カーボンっぽさ

ボストンでは鳥人間時代の大先輩でありボストン在住の秋山さんMITへ。human powered aircraft つまり人力飛行機を初めてつくったのはMITの学生である。ドーバー海峡を渡るダイダロスプロジェクトの記録を、日本の鳥人間業界は未だに更新できていない。

ボストン茶会事件の船から紅茶を投げた
有名なMITの入り口

MIT MUSEUMを見学。衝撃だった。マサチューセッツ工科大学は、バリバリのエンジニアリングだと思っていたが、紋章をよく見るとSCIENCE&ARTSと書いてある。科学と芸術。サイエンスをベースとした、デザインによるプレゼンテーションは完全にアートに昇華されており、彼岸の差を見せつけられた。

カウントがテーマの展示
実験感がなつかしい
PINK CHICKEN PROJECT 
グラフィックも一流

個人的にも、大学院まで物理を学び広告クリエイティブへとキャリアの舵を切った自分は、このようなサイエンスとアートの境界で表現をすべきなのでは?というコネクティングドッツが脳内でスパークした。

不謹慎とかの社会性がぶっ壊れてて最高
有名な片方が固定された歯車
AIがポエムを人間と共作する
M.I.Tといえばロボットも

アメリカに来たのは、どちらかというと、エンターテインメントカルチャーを味わうという目的があったように思うが、前半戦ではサイエンスを強く感じることになった。そして、それを魅力的にプレゼンテーションすることの重要性も。

NERDの自己認識が強い

ワシントンD.C.「ハウスオブカード」の聖地である。ついうっかりNetflixを開いてしまい、今もまたシーズン1から5まで見続けている。アメリカ社会を少しずつ感じながら見ると、より深く入ってくる(ような気がする)。

オベリスク周りの旗になんとなくエヴァみを感じる
ホワイトハウス北側

ホワイトハウス、議会議事堂、FBI。この国だけではなく、世界の歴史を決定してきた場所で、自由と民主主義を戦って勝ち取ってきた国の誇りや重みを感じる。ボストン茶会事件をきっかけに独立戦争へと進み、それ以来この国は武力を基盤に経済と科学技術を進化させてきた。

議会の議事堂

しかし、常に正義という矛盾を内包しながら、政治は迷走し続けている。銃規制や人種格差解消や同性婚や中絶に心の中では賛成しつつも、票田となる団体との関係性は崩せない。日本で宗教団体を切れないように。選挙前には、共通の敵への攻撃によって支持率回復を狙う。それはテロ支援国家と呼ばれたり、侵略国家と呼ばれたりする。

どこの国にでもあるライオン像

ハウスオブカードの見すぎで、物事を政治的に捉えることが多くなってしまうが、人々は基本的にフレンドリーであり、ドアを抑えてくれるし、会計後にはハバグッディと声をかけてくれる。とても親切で大人の対応である。

ちなみにアメリカのドアはどこもかしこもクソ重い。そりゃあドアを抑えてあげる文化も育つってくらい重い。

雨のボストン

食は今のところ不満はない。もちろん物価は高いが、安く買えるところもある。ひとつ気に入ったのはレモネードである。この国では、日本におけるウーロン茶くらいの割合でレモネードが売っているため、困った時は「リモネイドプリーズ」と言っておけば問題ない。

イタリア街のパスタは絶品
ボストンのクラムチャウダーは最高
牡蠣は西洋わさびで食べるのがうまい

問題なのは言葉だ。ヨーロッパでは誰もが第二言語的に英語を使うので、むしろお互い簡単な言葉で意思疎通できたのだが、ここアメリカでは発音が違うと全然聞き取ってもらえない。母音とイントネーションをしっかり真似して、エセ外国人風に発音するのがコツである。

クインシーマーケットは安くてうまいメシがたくさん

チップは基本18%と、不安になるくらい高い。課税されているのか気になる。

ボストンの古本屋は賑わっていた

11月末にアメリカ入りして、すぐに街はクリスマス一色になった。早い。そして日本人には聴きなれない感謝祭11月第4週の木曜だ。これはこの国のお正月のようなもので、親戚が集まって感謝してメシを食う。そしたら次の日がブラックフライデーで大セールである。これは日本におけるお正月と初売りに近い。そのまま週末にクリスマスツリーを飾り、1ヶ月のクリスマス期間に突入する。(最近はブラックフライデーにクリスマスプレゼントをまとめて買うことも多いらしい)

ツリーでかめ

ここまでの流れを秋山さんに聞き、アメリカの年末の空気感をなんとなく理解した。国内旅行では、五大湖、イエローストーン国立公園など、自然を訪ねることがこの国の鉄板なのだが、イエローストーンまでの飛行機は往復で10万円はするらしく観光地価格である。

リスが人に慣れきっている

ヒューストン、ボストン、ワシントンを経て、ついにニューヨークへ。この記事を書いているのは機内なのだが、到着する頃には日本時間の12/2金午前4時である。

そう、ワールドカップのスペイン戦だ。この試合の勝敗で、決勝トーナメント進出が決まる。しかしAbemaにはVPNがヘボくて繋げないので、文字情報だけを追いかけようと思う。

NEXT CITY ▶︎ NEWYORK


ハーバードは慶應みたいだった(MITは東工大とか)

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