41.話合い

この頃からネット調べで
なるべく自分の気持ちをため込まないで話した方がいいのでは
と思い

今まで誰にも言うことができていなかったことを
妹たちや友人に少し話してみることにした

でもやはり本当のところでわかってはもらえなかった
モラオという宇宙人に接したことがない普通の人生を進んできた人に
微妙なところは伝わらず^^;
自分で話していてもなんてお粗末な内容なんだと
そんな気もしていた

最近知りえた話では
やはり一般の人には話してはいけないらしいし
そもそもわかってもらおうなどと思ったらいけないらしい
今後どうするか自分できちんと決め
日本語を理解できない宇宙人には
調停や裁判、弁護士さんなどに間に入ってもらうしかない

失敗した笑


妖怪センゴクに話をしたことで
息子たちがでかけて留守の週末は妖怪ハウスのリビングで
時間をつぶすようになった
妖怪エリアにはモラオは入ってはこないと思って少し気が楽だった
でも大嫌いな妖怪コンビと話をしなければならないのも
これまた苦痛で
前門の虎後門の狼状態
近くに住む妹C子のところに行ったりしてなるべく
モラオとふたりにならないようにした


何度か話をしようと妖怪センゴクから声をかけられ
話し合いが設けられたけど
その内容はワタシの体調なんかより
お墓と仏壇のことにしか興味がないらしかった

お墓の世話をしてくれる人がいないと思うと
夜も眠れない

ご先祖様は跡継ぎがいなくてなんと思うだろう


もう聞き飽きるくらい聞いたお墓問題

オマエハアトヲツゲ

半世紀に渡って
押し付けられてきた呪いの言葉


でも今なら
はよ旧姓に戻りたい!!!笑


お墓はワタシが最後までちゃんと面倒見るから
安心していいから
そう告げたしそれは本心だった
正直檀家なので年に何度も集まりがあったり役員制度もあったりするが
ひとりならば気は楽だ

すると妖怪センゴクは

それなら証拠を見せろ

そして

長男次男をセンゴクの養子にしたい

そう言い放った


これも大変ショックだった


お墓はちゃんとやる!
という実の娘の口約束は信用できないと
そういうことなんだと
心の底からがっかりした


ご先祖様だって
今生きている人が苦しんでいるのを見てなんて思うんだろう

ワタシならばそう考える

でも
凝り固まった妖怪の脳内は
ご先祖様の名を出して自分の思う通りにさせようと
娘が苦しんでいるのは見て見ぬふり
なんなら娘より墓が大事

そしてとうとうワタシの大切な息子たちも
自分の駒として扱うセンゴクが許せなかった


養子の話はきっぱり断った

人の人生を何だと思っているんだ
息子たちを駒にするな!


ホラ
やっぱり
妖怪には何を話してもどうしようもない
そんな状態がしばらく続いた



でも最終的には
とうとう妖怪センゴクが動きだした
モラオと話をしてくれた
内容はワタシの体調が悪くなっていく一方だから
少し距離を置いてくれないかと
その一点に絞った

モラオの返答を
後日聞き
じゃあ次はこう言ってみよう
という話し合いを何度か繰り返すことになった


妖怪センゴクからも最後通達をうけ
モラオはますますイライラしているように感じられた

みんなして
でていけでていけっていうなーーー!!
ぼくちゃんがかわいそうじゃないか!

そう言って怒っていた


ワタシが思う普通の親とは
こどものことが何より大事
こどもが自分らしく生きていく人生が大事
ワタシはそう思っていた


娘に酷いことをするなんてモラオゆるせないーーー!!!
そう考えてくれるのが普通の親ではないのか
もちろんそういう自分の定義を押し付けてはいけないし
何をもって普通と言うのもいけないのかもしれない
色々な人が色々な思いでいるわけだから
自分が思う通りでないからとがっかりするのは
違うのかもしれない


でも
親ならばモラオに対して

うちの娘に酷いことをするな!

って思わないのかな?


妖怪コンビはそうは思わなかったらしい

至って冷静に
話し合いは重ねられた


なりふりかまわず

オマエなんかでていけーー!!

ということにはならなかった


心の中ではそう言って欲しかった

大切な娘を傷つけてゆるさない!

そう思っていて欲しかった

でも
もちろん妖怪だからそうはならない

最後まで妖怪コンビは
自分たちが理性的であり
モラオにも理性的に接することにしたようだ


そういう意味では
モラ父の方がよっぽど人間らしい感覚を持っていた


うちに余計なことを持ち込まないでくれ!

うちの家族に余計な事しないでくれ!

と怒鳴られたことを
ワタシは忘れない
(18.辛かった出来事part2)

ある意味この感情は親としては
申し分ないのではないか
息子がかわいくてしかたないモラ父

そう
モラ父は自分の息子娘を何よりも大切に思っていた


それは
妖怪ではなく人間の親の感情

どうしてもこう思ってしまう

ワタシも人間のもとに生まれたかった・・・





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