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退去勧告

先日アパートのマネージャーさんに会いに行きました。
彼女の娘さん(サンフランシスコのガジェットメーカーの人事部長)が私のレジュメに注を付けてくれたので受け取り、娘さんとのメールを教えてもらうためにオフィスを訪問するように言われていたからです。
マネージャーさんは何度も「上手いこといくといいわ」「本当はもっと手伝ってあげたいのだけれど」と繰り返してくれました。
その他、このあたりに住んでいて感じる「疎外感」についても体験をお互いに話したりして濃い時間を過ごしました。
そういう話ができる間柄になった、と言いますか・・・
そもそもレジュメをネイティブの大企業勤めの人事部長に見てもらえるだけでも幸運なのに・・・感謝しかありません。

ところで、話の最後にまたしても上階の家族について「質問したい」という名のクレームを入れようとしました。
マネージャーさんは間髪いれずに目の前のデスクにおいてある書類の束を指さしてこう言いました。
「彼女(上階の家族の大黒柱、2人別れた旦那さんと3人の子供がいる)はもう手に負えない、大きい声では言えないけれど数か月間家賃も払っていない。そして近隣住人のことも気にかけない振舞いばかり。もう出て行ってもらうしか選択肢がないわ」と。
つまり、その書類の束は上階の家族への「退去勧告」のようなものだそうです。騒音などについてのクレームを入れようとしていた私は驚きすぎて黙りました。
上階の家族のお母さんがこのところまた相当ストレスが溜まっていて、電話で愚痴ったり、シリアスな話をしていたり、夏に始めたレストランのバイトもすぐに辞めてしまっている様子だったり、それでも旅行にはちょくちょく出かけているようだったり・・・と春すぎに旦那さんその2が出て行ったあたりからカタストロフィが加速しているようでした。
手元や銀行にお金があれば、使ってしまう・・・貯金てなにそれ?というスタイルの人が少なからずいることは、つい先日の日経の「リタイア年齢に達したときに貯蓄があるアメリカ人は半数ほど(?)しかいない」というような記事でも紹介されていました。
夫いわく「どうせ家賃が払えないのであれば、旅行にでも行っておこうという思考になっているのでは?」と・・・(以前にもそういう人にアメリカで出会っているので)

いずれにしても、やっとこさご近所問題が解決しそうです。
(今年中には?)
上階の家族、とくに子供たちにはハードな日々が待ち受けていることを思うと率直に喜ぶ気持ちにはなれません。ほぼすべて親の責任ですからね・・・

知り合いがたまたま私のご近所問題を友人である弁護士に相談してくれたときに「何回か言って聞かないご近所さんに対処するには、自分が引っ越すしかない」との答えが返ってきたそうでしょげました。
短気をおこして引っ越さずによかったです。言ってもまだ1年経っていない問題でしたし、さらにこのアパートのこの部屋の立地が最高で絶対に動きたくないことも支えでした。

とりあえず出口が見えたことで少しほっとしました。