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激動の10月から見えてきたもの

この10月で我々のお店は4周年を迎えた。
10月は周年月間と銘打って、お店のメンバーと売り上げの目標金額も設定し、走り始めた。
昨晩、周年月間最終日の営業を終えた。
ご都合で急遽11月にずれ込んだ方々を除くと、本当にありがたいことに、連日前後半満席をいただき、無事に目標金額も達成することが出来た。

自分の知り合いやお客様が沢山来て下さったこともあり、僕自身、オープンしたての時以来となる日数お店に立った。
改めて感じた事は、
飲食店ってすげえな
ということ。

連日立ち続ける、話し続ける、手を動かし提供し続ける
これを毎日。本当に頭が下がる。

自分自身が客として食べに行った場合、自分が着席して会計を済ますまでが、お店との接点だが、お店の方々はその後に、片付けからお皿洗いから翌日の仕入れや仕込みから…と見えない苦労をされている。

うちの店の場合、翌日以降のお客様の食品アレルギーの有無や苦手な食材、前回(もしくは前々回等)のコース料理の履歴を調べて追いかけて、仕入れやコース内容の変更を行っている。
どれもこれもお客様に楽しんでもらいたい、満足して帰っていただきたい!という一心なので、当たり前と言えば当たり前のことなのだが、やはりこれを毎日というのは、本当に頭が下がる。


◇手間自慢するわけではないが◇


10月のとある1週間だけ、周年特別期間として、幻の和牛とも呼ばれる葉山牛(はやまぎゅう)のフルコースを提供させていただいた。
そのコースの最後の料理がこれ。

自家製モンブラン

noteの仕様上、サクッと動画が載せられないのが残念だか、栗のペーストを絞り機を使ってお客様の目の前で作る、自家製のモンブランだ。
この料理、なんと仕込みに4.5時間を要している
上に乗せる栗の甘露煮もだが、こだわった国産の和栗を茹でて一つずつ皮を剥き、ペーストにしていく作業が途方もないらしい。
1日16名様分、これを1週間毎日。
小見出しの通り、手間自慢をしたいわけではないが、どうせならこの影の努力、上手くお客さんにも伝えたい!と考えた。

そこで、料理提供の際、
「自家製の和栗のモンブランです!」と言って終わるのではなく、
「手間自慢をしたいわけではないのですが、この料理実は1番仕込みに時間がかかっていまして、何時間くらいだと思います?」
とお客さんにクイズ形式で問うてみるスタイルにしてみた。(クイズ大好きおじさん)

皆さん思い思いの時間を言ってくださるが、
4.5時間です!
と答えると、皆さん一様に驚いて下さる。
そして一口召し上がられた時、
「うわー、そらそんだけ手間かかってたらこれだけ美味しくなるわ!!」と仰って下さる。
これが驚くことに1人のお客様から伝播して、ほぼ全席のお客様が同じ様な感想を仰って下さるようになる。

あぁ、ここに価値があるんだなぁ。と改めて気付いた。つまり、
①手間をかけて仕込む(美味しいものを提供したいのだから、店として当たり前)
②美しく盛り付けて提供する(これも当然)
③料理名を説明する(当然)

この3つの工程だけではなく、④個目の工程として、
いかにいやらしくなく、お客さんの脳内に情報を届けるか
これが生き残っていくためには本当に必要なんだろうなと感じた。
そしてそれは双方向のコミュニケーション形式にすればより一層伝わりやすいように感じた。

今回の場合クイズ形式にしたが、
会員制だから厳かに一方的に説明!
ではなく、積極的にお客様とコミュニケーションを取って、何か一つでも記憶に残してもらう!この徹底が生存の鍵だと睨んだ。

何はともあれ、他にも書ききれない程、自分自身にとってこの一か月で学べたことは多かった。
僕以外のメンバーもきっと僕とは違う視点で色んな気付きや発見があったはずだ。

これらをみんなで共有して、より一層お客様に喜んでいただける店を目指していきたいと思う!


最後の御礼
連日、♡いいね を押して下さる皆様、本当にありがとうございます。
ちなみにnoteの仕様上、どなたがいいねしてくれているのかこちらでも分かりません。w
いいねもらえると、自分の頭の整理と、文章にまとめる訓練とはいえ、物凄く嬉しいですし、励みになります。「店の話多めやなぁ!」と思った方も、読んだったでという意味で♡いいねだけ押していただけたら雨の憂鬱な気分も吹き飛ばせそうです!w

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