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2024年3月期2Q決算 東海旅客鉄道(JR東海) 鉄道①

 JR東海が30日に第2四半期決算を発表していました。


前年同期比

前年比、増収増益、EPS増。
売上 +28.9%、
営業利益 +81.5%、
純利益 +101.2%、
EPSは +198.25円・前年比+99.72円でした。
(分割前換算で、+991.25円、前年比+498.6円)

 配当は既報通り、分割前で前年より+5円、年140円予想。
分割後で前年より+1円、年28円。

営業利益率は、38.1%でした。(日本基準)


セグメント別の状況

運輸、流通、不動産、全てで増収増益。
増収増益の大半は運輸によるもの。

キャッシュフロー・財務等

営業CF<投資CF+財務CF
営業CF自体は前年よりも大きく増加していますが、それ以上に投資CFと財務CFも大きくなっています。
主な要因は、投資CFは金銭の信託の設定による支出、
財務CFは、今年は社債償還があったころによるものです。(1390億円)

流動資産>流動負債、差額は約1.9兆円。
社債の償還が終了しているため、流動負債は前年よりも減少しており、流動資産も中央新幹線建設資金を差し引いてもかなり余裕があります。

コメント

 コロナ前と比較して、売上利益ともに約90%程度にまで回復しています。
 元々の利益率の高さ、さらに前年までの自粛ムードによる利用減・さらにインバウンド等オーバーツーリズム反動効果で、前年比との数字差が際立っています。

 昨今、喫煙室や車内販売の終了をサービス悪化と揶揄する報道も目立っていますが、利益追求の最適化という観点で見れば間違った判断では無いと感じています。旅情は必ずしも利益を生みません。

 さて、鉄道の一番手として名乗りを挙げただけあって、かなりインパクトのある数字となっています。中央新幹線建設資金の減り具合から見ても、工事はしっかりと動きだしているようです。

 幸いにも、JR東海の管轄路線の中では今のところ長期災害不通路線がありませんから、予定外の大きな出費が発生することはなさそうです。

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