近藤正高

好事家ときどき物書き

近藤正高

好事家ときどき物書き

最近の記事

本当ならオリンピック開会式が行われるはずだった夜に――7年前の拙稿を蔵出し

ここに載せる文章はいまから7年前、2020年の夏季オリンピックの東京開催が決まった年の暮れに、『サブカル評論』という友人の発行する同人誌の「7年後の日本と私」という企画のため、私が逆叉鈍甲(さかまた・どんこ)という変名で寄稿したものです。そこで私は、山崎豊子ばりの架空の長編小説の一節という形をとりながら、東京オリンピックの開会式がどんなふうに迎え、その内容はどんなものになるのか、あれこれ想像しながら書いていました。 しかし事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、その後、現

    • 【過去原稿】かつてタモリは、マッカーサーとおなじレイバンのサングラスをかけていた――タモリブームと戦後60年

       以下にあげる文章は、2003年に『Kluster』という同人誌に寄稿したものである。その記述には虚実が入り混じり、しかも2003年の時点で翌年発行の『月刊アンビバレンツ』なる架空の雑誌に載った記事という設定のもと、架空の文学作品を論評するという現在読むとかなりややこしいものになっている。さらにいえば、「大きな物語」とか「スーパーフラット」とか現代思想や現代美術のジャーゴンがちらほら出てくるのがいかにも若書き(執筆当時私は27歳)という感じがして、こっ恥ずかしいったらありゃし

      • 最初の投稿は、cakes連載「タモリの地図」の関連記事ということで、過去原稿からこんなのをあげてみました。https://note.mu/donkou/n/n859bc0a08336

        • 【過去原稿】書評 タモリ著『タモリのTOKYO坂道美学入門』(講談社、2004年)

           先日、たまたま『笑っていいとも!』を見ていたら、ゲストの眞鍋かをりが、「番組男性レギュラー陣のうち、できればデートは遠慮したい人は誰?」との問いに、名前は出さないものの、ヒントとして「自分の行きたいところしか行かなそうで、崖に行って、傾斜がいいとか言いそうな人」とあげている場面に遭遇した。  だが名前を言わずとも、答えはもうバレバレである。まず勝俣州和が勘づき、「その人って最近、坂の本を出しましたよねー。僕にも送られてきましたよ」と言い出し、さらにほかの出演者も「それ、俺

        本当ならオリンピック開会式が行われるはずだった夜に――7年前の拙稿を蔵出し

        • 【過去原稿】かつてタモリは、マッカーサーとおなじレイバンのサングラスをかけていた――タモリブームと戦後60年

        • 最初の投稿は、cakes連載「タモリの地図」の関連記事ということで、過去原稿からこんなのをあげてみました。https://note.mu/donkou/n/n859bc0a08336

        • 【過去原稿】書評 タモリ著『タモリのTOKYO坂道美学入門』(講談社、2004年)