電気屋さん 父 強風 快晴

しらない田舎の町のはずれ
父の自動車でお出かけした
車窓には道路から離れたところにお家がみえて
田んぼ?のグリーンが続く
それでも時々どこかのお店の看板が電柱に掲げてあったりした

父が
デジカメの電池がないっていった
わたしたちはのんびりした田舎の道路を進んで電気屋さんをさがした
お昼くらい
とてもよいお天気
しばらく進むと右手にそれほど大きくない電気屋さんがみえた
あ、あったよ、ほらあそこ
それは、かなり今風の、いいえ、コンクリートの大きな窓、二階建てのモダンなお店だった

自動車をお店の駐車場にとめてお外にでると
風が
とても強かった
つめたくてかたい感じの風
父の髪も上着も強い風に吹きつけられてバサバサバサって
それで
日の光も強くて
わたしたち二人ともしかめっ面でうつむいてお店へ駆け込んだ

お店にはお客はいない
そう思った
そしてほんとにお客はいなかった

中に入ってホッとして
父がデジカメの特殊な電池を欲しいと店員にお話ししていた
でも
そのお店には父のデジカメ用の電池はなかった。

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