エスロハイパー施工に失敗しないために押さえるべき「8ポイント」
給水用のポリ管であるエスロハイパーは、ここ最近大手の現場ではよく見かけるようになりましたね。
今後施工に携わる機会も増えていくでしょう。
施工は電気融着で行いますが、パイプの切断から融着後の冷却まで含め、これだけは押さえておくべきというポイントが存在します。
その中でも今回は、格段に施工の失敗を減らす8つのポイントをまとめました。
1.パイプの斜断は厳禁
シャーパーやディスクグラインダーを使用した場合に、斜断してしまうことがあります。
斜断が最も影響するのは「継手で折れる」こと。
特にぶん伸ばしの横引きや竪管などのソケット部はそれが顕著に出るので注意です。
2.カンナをかけた箇所を傷つけない
カンナをかけた箇所を傷つけてしまうと、カンナをかけた意味がなくなります。
エスロハイパーのパイプは多少表面が傷ついていたとしても、カンナをかけることで平坦にできます。もしその面を傷つけてしまっても2回までなら大丈夫ですが、それ以降はパイプが痩せてしまうのでアウトです。
カンナを引き抜く際に傷がつきやすいので注意です。
3.アセトンで拭いた箇所を汚さない
継手を挿す前にアセトンでパイプと継手の双方を掃除しますが、その後汚してしまっては意味がありません。
エスロハイパーが漏水する原因の多くは融着部に付着した汚れやゴミですので、きれいな状態ですぐに挿入して固定してください。
4.必ず飲み込みマーキングをする
継手を挿入した後に飲み込みマーキングをしないと、万が一抜けた状態で融着してしまったとしても確認のしようがなくなります。
継手が奥まで入っていないと漏水の原因になりますし寸法も違ってきてしまいますから、継手を挿入したらすぐマーキングしましょう。
5.融着機の電圧を安定させる
融着機の電源を入れた段階で、1番に電圧の表示を確認しましょう。電圧が不安定だと途中でエラーになる可能性が高いためです。
専用の発電機を用意したり分電盤から最短距離で電源を確保したりして、電圧を安定させてください。
6.融着実行中は気を抜かない
スタートボタンを押したら融着完了まで決して気を抜かないでください。他の作業を並行してやっていたとしてもです。
誰かが配管にぶつかって衝撃が与えられることや、融着機のコードを引っ掛けて抜いてしまうことなどが起こり得ます。
それで融着エラーとなれば絶望です。
7.インジケーターの確認は絶対
融着が完了した後のインジケーターの確認は120%確実に行ってください。稀にですが、継手とパイプとの相性が悪くインジケーターが隆起しないこともあります。
当然、インジケーターが隆起していない継手は使うことができません。
8.継手に必要事項を書いておく
融着完了後の継手への書き込み内容は、現場ごとにルールがあるかもしれませんが、「日付・融着完了時刻・冷却完了時刻・名前」は最低限書き込むべきでしょう。
これは漏れた時の犯人探しのためではなく、融着が正常に完了しているかトレースするためです。(融着機に履歴が保存されているはず)
以上8つのポイントを押さえつつ施工すれば、まず失敗することは無いでしょう。
ぜひ作業の参考にしてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?