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テレビを通して気付く、世代交代

里帰り出産のために実家に14年ぶりに長く滞在した。
普段私はテレビをほとんど見ていなかったけど、実家では当然のようにテレビが常についている。そんな生活の中で、テレビに出演している人達を通して時代の流れをしみじみと実感した。

お兄さんだった好きな男性アイドルはみんなおじさんになっていた。
相変わらずかっこいいな。
旧ジャニーズのアイドルたちは小学生の頃の私にとって憧れだった。
雑誌の切り抜きをノートに貼ったりして楽しんでいた。

お姉さんだった女性アイドルはほとんどテレビに映らなくなった。
モー娘とかかな?みきてぃや辻ちゃんはママタレとして活躍しているね。

おじさんはおじいさんに、おばさんはおばあさんになっている。
郷ひろみとか和田アキ子とかタモリとか。
さんまさんも素敵なおじさんだったのに、もうおじいさんと呼んでもいいのでは?と思う外見。
訃報が続く芸能人も私にとってはおばさん、おじさんだった。
谷村新司さんとか八代亜紀さんとかね。

テレビで活躍している人達、特にお笑い芸人が私より年下だったり同世代だったりして、すごい良いことだなと思う反面、ちょっと面食らってしまった。

ああ、そうか。
私はもうおばさんと呼ばれる年齢になるのか。お嬢ちゃん、お姉さん…そんな風に呼ばれてきた日々は過ぎ、着実に私は年齢を重ねてきている。

親を見て見たらそれはもう明らかだ。大好きなお父さんとお母さんはもうとうにおじいちゃんとおばあちゃんになっている。

悲しいな。寂しいな。しんどいな。

産前産後のメンタル不調の中、それはとんと堪えた。

産まれてきたわが子の可愛さに吹き飛ばされつつも、生まれたての赤ちゃんというものは一日一日であっという間に成長する、変化する。

私達が忘れながら生きている「成長し、老いて、いつか死ぬこと」をギラギラと見せつけられた。その素晴らしい生命力に感動しつつも、光の反対の闇も見せつけられた。

実は、私達の社会も15年くらいでどんどんと世代交代している。
転職してしまって15年も同じ場所にいないので気づかないのだけどね。

テレビは定点観測のようにその中に同じ社会を移す。
ニュース、ドラマ、バラエティー。
時代が変わって視聴者の求めることは変わっても、求めることに応えるという点ではずっと変わらない。
そんな風にじっと変わらないものだから、芸能人の世代交代に気づいた。
そのことから自分の身の回りの世代交代にも気づいた。

「ああ、あの人年取ったな。」テレビを見ながら父が呟く。
そんな父もすっかり白髪のおじいちゃんだ。

私達は年を重ねていく。
素晴らしく、明るく、潔く、幸せに。
周りの人を愛して。

そんな気持ちにさせられる。

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