土屋鞄のchiffon(シフォン)がいつのまにか自分の定番になっていた。
3年前、昇進したきっかけで私は土屋鞄のトートを持つようになった。それまでは、適当なビニール鞄を使っていたのだが、先輩の女性から、ビジネスファッションルール 武器としての服装術 という本を借してもらって、改めて自分の服装を見直して、クローゼットの中も一新した。カジュアルだけど安っぽくなく、オフィスにもプライベートにも馴染む鞄。色々探した結果が、このトートだった。
この3年間は、ファッションも仕事もめまぐるしく変わっていく数年間だった。
洋服は「トレンドを押さえているけど失礼がない」そう、リクエストをして、スタイリストが要望にあった服をセレクトしてくれるサービスを利用していた。スキルも効率的に身につけて、毎月のようにセミナーに通っていた。また新しい技術が出たら、そのスキルは捨ててしまえば良いと思っていた。服も鞄も自分のスキルすら消耗品だと思っていた。
ところが、3年経って、ボロボロになるはずの鞄はいつまでもへたらず、今尚、買った当初と変わらず毎日愛用できている。とても軽いし、A4の書類も入るし、収納力もある。柔らかいけれども型崩れしない。雨の日も風の日も私の持ち物を守ってくれている。
いつも隣りにいた幼馴染と結婚していたかのごとく、この鞄は私のお気に入りになっている。
大事なモノの価値は、いつだってすぐにはわからない。意識しないでも、長くあなたの傍に、よりそってくれる人やモノが、本当に大切なモノかもしれない。この鞄を見るとそんなことを思う。
(私が持っているのは、マロンという色味だが、4/20現在でウェブをチェックしたところ、在庫がないとのこと。もう1つの色味ブラックはまだ在庫があった。)
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